真宗大谷派 円光寺 本文へジャンプ

  人生について

いくつになっても人は何かを学ぶことができる。 クリント・イーストウッド

 

道を知っていることと実際に歩くことは違う。  『マトリックス』
 

臆病者には臆病者の生き方がある。おめえが苦しんでるのは、臆病者の自分から、なんとか逃げ出したいと思っているからだ。どんな手を使ってでも逃げ出したいと思っているからだ。だが、それは本当じゃねえ。臆病者の自分を大切にしてやる道が、どこかにきっとあるはずだ。臆病者の自分から逃げちゃいけねえ。一度逃げれば、一生逃げ続けることになる。  宮部みゆき『幻色江戸ごよみ』

 

人間関係で生まれた傷は、人間関係の中でしか癒せない。 和久井みちる『生活保護とあたし』

 

わたしも人生の夢を叶えたという人物には会ったことがないね。だから人生は空しいと言うつもりはない。大恋愛の結果一緒になったわけでなくても、妻は愛しい存在であり得るし、木々のあいだに建っていなくても、マイホームはすてきであり得る。それに、世界を変えるわけでなくても、職業は尊敬に値するものであり得るし、利益ももたらしてくれる。 ベルンハルト・シュリンク『週末』

 

お金や名誉や地位はないよりあったに越したことはありません。しかし、ないよりあったほうがいいくらいのものものでは、人生を本当の意味で満足させてくれるものにはなりません。  竹重和典

 

自分の思いどおりになったときは楽しい人生、思いどおりにならなかったら苦しい人生。だから、楽しいことを求めるならば、苦しいことも覚悟しなくてはいけない。 梶田真章『ありのまま』

 

きっと人は一人ずつ、背中に荷物を背負わされて生まれてくるんだ。中身を選ぶことも、確かめることも、途中で放り出すこともできない荷物。中身がおトクな福袋だったりする人間もたまにはいるんだろうが、たいていは重荷だ。  荻原浩『四度目の氷河期』

 

人生には苦しい味も渋い味もありますけれど、こうした複雑な味を知ることが、ひょっとしたら人生を生きる意味じゃありませんか。  辻邦生「城の秋」

 

若いときの失敗(しくじり)はとりかえせるけど、年をとってからのやりそこないは、なおしがきかない。だから人生ってやつは、前半より後半を大切にしないとね。  尾上多賀之丞

 

ぼくには不思議だった。女の子たちは、かわいい。おしゃれだ。いつもたのしそうにはじけている。カッコいい男子を見つけては、追いかけまわしてもいる。簡単にいうと、みんななんの悩みもないように見えるのだ。それでもひとりひとりは心のなかで、明るくて元気でかわいい女の子の役を演じ続けることに、ほとほと疲れ切っているみたいだ。  石田衣良『
6TEEN

 

なにせ自分の顔は誰にも選べない。それは親や生まれる時代や健康な肉体を選べないのと同じだ。でもね、自分が与えられたものにぶつぶつ文句をいいながら、なんとかごまかしごまかし生きていく。そういうのが人生の醍醐味だと、ぼくは思う。  石田衣良『
6TEEN

 

今日、こわがらずに家を出ていけるのは、迷子にならない保証や困った事態にならない確信があるからじゃない。何かすてきなことや人にきっと会える。困ったときにきっとだれか助けてくれる。そう思うことができるから、なんとか今日も明日も、出かけていけるんじゃないか。大げさにいえば、生きていかれるんじゃないか。   角田光代『ひそやかな花園

 

何をやったら幸せになれるかなんて誰も分からない。お好きなように、と指示されるのって、逆につらいと思うんだよね。みんな正解を知りたいんだよ。せめてヒントを欲しがってる。でも、実際にはね、人生全般にはそういうものってないでしょ。だから、誰かに『この修行をすれば幸せになりますよ』とか『これを我慢すれば、幸福になりますよ』とか言われると、すごく楽な気分になると思うんだよね。でも、結局さ、そういうのに頼らず、頭を掻き毟って、悩みながら生きていくしかないんだと、わたしは思う。  伊坂幸太郎『
砂漠

 

大切に育てるということは「大切なもの」を与えてやるのではなく、その「大切なもの」を失った時にどうやってそれを乗り越えるか、その強さを教えてやることなのではないかと思う。  吉田修一『
横道世之介

 


しあわせかふしあわせか…それが人生でいちばん大事なことでしょうか? 真実を知ることは、これもちがった意味でのしあわせじゃないでしょうか。  アイラ・レヴィン『この完全な世界

 

しあわせを感じられるってのは、同時に不幸を感じることができるてことにもなるんだ。  アイラ・レヴィン『この完全な世界

 

人生にはふたつの悲劇がある。ひとつは望んだものが手に入らぬこと。今ひとつはそれを手に入れてしまうことだ。  オスカー・ワイルド『
ドリアン・グレイの肖像

 

われわれは失敗から学ぶが、成功からは学ばないのだ。  ブラム・ストーカー『
ドラキュラ

 

本当のことを言うことで、本当のことを言う相手を持つことで、お前はこの世に生きて来たことを肯定しようとしている。自分の人生に意義を見出そうとしている。本当のことを平気で言える相手もなかったとしたら、お前はこれまでの長い一生を、何のために生きて来たか判らないことになるからな。   井上靖『化石

 

お前の父親や母親は、この世の中に、人間が及ばない力のあるものの存在を信じて、それに頭を下げることによって、無力な自分を、心平らかに生きさせようとしたのだ。   井上靖『化石

 

人間のやることに結末などはつけられないのだ。いつだって、中途半端なのだ。しかし、それでいいではないか。そもそも結末をつけようというのが、おこがましい限りだ。   井上靖『化石