真宗大谷派 円光寺 本文へジャンプ

みなさんは「差別」の反対語は何だと思いますか。「平等」と答えるかもしれませんね。しかし「差別する」とは言いますが、「平等する」とは言いません。つまり「差別する」という動詞に対応した反対語が何かあるはずなのです。名詞としての「平等」は、その動詞の結果生まれる「状態」のことでしょう。私はそれを「尊敬」だと思っています。 上杉聰『これで納得!部落の歴史』



我々は、他人を差別せずにはいられない生き物なのだ。問題は、その差別意識を自覚しており、それが不当であることを知っており、そんな己を恥じる気持を持つかどうか、だ。無意識の差別、無意識の偽善ほど、醜いものはないのである。  中村うさぎ『私という病』



膝をすりむいた幼児が、すぐに母親の顔を見る。母親が心配そうな顔をしていなければ、その子は泣かない。しかし母親の顔に心配そうな表情が浮かんでいると、大きな声で泣きはじめる。  ブルース・D・ペリー『犬として育てられた少年』



考えるということは、自分の問いに明確に向き合うことなのだ。  西研『哲学の練習問題』



考えを進めていくことができずにグルグルまわっている。―そういうときに大切なのは、問いそのものを吟味するということだ。つまり、「死んだらどうなるか」という問い自体に向かって、〈なぜこんな問いが気になるのか〉〈考えて答えが出る問いなのか〉、つまり〈どういう問い方をすれば、根っこより考えたことになり、かつ考えを先に進めていけるのか〉と問うてみるのである。  西研『哲学の練習問題』



人はしばしば、いちばん大切なこと(問題の核心)にまっすぐに向かわずに、それを不適切なかたちでというのである。  西研『哲学の練習問題』



ぼくたちには政治が必要なのだ。さまざまな利害の衝突を暴力に訴えることなく調整するために、ぼくたちの力が対立しあうのではなくたがいに加算されるために、戦争や恐怖や野蛮からまぬがれるために、政治が必要なのだ。
だからこそ、ぼくたちには国家が必要なのだ。人間たちが善良で正しいからではなく、むしろその逆だからこそ、人間たちが連帯しているからではなく、じつはしていないにしてもそうなる可能性がなくはないからこそ、国家が必要なのだ。  アンドレ・コント=スポンヴィル『哲学はこんなふうに』



今日という日は、残りの人生の最初の一日。  『アメリカン・ビューティー』



世の中は美しい。それを見る目を持っていればね。  『聖メリイの鐘』



理想を求めるのはいいことだが、理想どおりでなければ真実ではないと思ってしまう心性は、このうえなく危険である。  長山靖生『偽史冒険世界』



医者には患者の心までは救えない。弁護士だって同じだ。医師や弁護士は、ただの職業であり、その職分の範囲内でしか、頑張りようがないのだ。その範囲を超えて、人間を救いたいと考えるのは、一見、素晴らしいことのように見えるが、実は自分の力を過信した、不遜で傲り高ぶった、非人道的な態度にほかならない。  長山靖生『偽史冒険世界』



傲った知識の持ち主(未熟なエリート)や騙されやすい経験者(修業や神秘体験にひたる者)は、安易に判断を下してしまう。一生考え続けても結論が出ないような問題に、簡単に結論を出してしまう。  長山靖生『偽史冒険世界』



誰でも持っているということは、誰も持っていないと同じことなのだ。  塩野七生『ローマ人の物語』



権力者は、たとえ憎まれようとも軽蔑されることだけは絶対に避けねばならない。最高権力者が自ら墓穴を掘るのは、軽蔑を買う言動に走ったときなのだ。  塩野七生『ローマ人の物語』



自分はもっとも幸運な人間だと思う。もし、生きて戦いの最後を見届けられなくても、自分には達成感がある。自分や仲間たちは架け橋としての役割を果たしたのだから。ひどい過去から、ひどいことがもう二度と起きない未来への架け橋としての。  ジェニファー・ハーバリー『勇気の架け橋』



学問とは、不思議、疑問、問題点を見つけ出し、調べ、何が正しいかを自ら考えていくこと。  斗鬼正一『目からウロコの文化人類学入門』



涙が出ないと自分が不人情かと思ってあせってしまうのが葬式で、うき世のけじめと云うものだ。  佐野洋子『神も仏もありませぬ』



そして、私達はおびえている。自分達もまた、家族にとって、ストレスだけの存在になるのだ。いやもうなっているかも知れぬ。核家族に、老人は支えきれないのだ。 佐野洋子『神も仏もありませぬ』



学ぶということは、絶えず自分をつくり変えていくことだ、とわたしは思っております。
それでは何が変わるのだろうか。それは、ものを見る見方・考え方が変わり、生き方が変わるということです。    林竹二『生きること学ぶこと』



物事に驚くこと、不審に思うことは、理解しはじめることである。しっかりと見開かれた瞳にとっては、この世にあるすべてのことが驚異であり、不思議である。   オルテガ



正しい質問には正しい答えが含まれています。迷うのは問いの立て方が間違っているからです。  天願大介『AIKI』



進化した社会とは、不完全なものや欠陥のあるもの、あるいは予想外のものともきちんと向き合い、それらを受け入れることで、かえって魅力溢れる素晴らしい特徴を生み出す社会だ。  マイケル・S・ガザニガ『脳のなかの倫理』



一般人民の福祉のために国家は財源を用いるのだ。それなのに、その財源を確保するのに、一般人民を苦しめるとしたら、それは一個の背理にすぎぬ。  辻邦生『背教者ユリアヌス』



怒りは誰のためにもならず、怒りを抱え続ける者を一層みじめな気持ちにするだけだ。  『アーミッシュの赦し』



みなさんは「差別」の反対語は何だと思いますか。「平等」と答えるかもしれませんね。しかし「差別する」とは言いますが、「平等する」とは言いません。つまり「差別する」という動詞に対応した反対語が何かあるはずなのです。名詞としての「平等」は、その動詞の結果生まれる「状態」のことでしょう。私はそれを「尊敬」だと思っています。  上杉聰『これで納得! 部落の歴史』



真似は個性を身につけるための手段なんだから。個性ってのはさ、 何かを一生懸命に真似しないと、手に入れることなんて絶対にできないんだよ。はじめから独自のものを目指そうったって、そんなの上手くいくはずがない。音楽だって、絵だって、人生だってそうさ。 道尾秀介『ラットマン』



他人に対する優しさが、大人の優しさなんだよねえ。引き算の優しさというか。大体、俺らみたいなガキの優しさって、プラスの優しさじゃん。何かしてあげるとか、文字通り何かあげるとかさ。でも、何もしないでくれる優しさなんだよな。それって、大人だと思うんだ。 恩田陸『夜のピクニック』



大人って、子供に対して時間をケチるんだよね。自分の使える時間全体を百とするなら、よその子に使うのは2か3くらいかな。だから何か話し掛けて、子供がそれに食いついてきて、1のつもりだった時間を3使わせられそうだって感じると、みんな慌てて子供を突き放す。
普段は自分の時間をケチってるくせに、何かあった時だけ「包み隠さず全部話してごらん」と親や先生は言うんだな。自分の時間はくれないくせに、おまえの時間をまるまる寄越せと言われたら? 子供が抵抗するのは当然だね。  恩田陸『ユージニア』



重要なのは病から癒えることではなく、病みつつ生きることだ。 カミュ



地獄への道は善意で舗装されている

 

人間の愚かさは、あらゆるものについて答えをもっていることだ。作家の仕事というのは世界(人生)を問いかけとして、理解することを伝えることだ。決して答えを与えることにあるのではない。  ミラン・クンデラ



世間を審判官とするほど、私は自分自身を軽蔑したことは一度もない。  辻潤



聞きたがる、死にともながる、淋しがる、心はまがる、欲深になる。
くどくなる、気短になる、愚痴になる、出しゃばりたがる、世話やきたがる。
またしても同じ話に、孫ほめる、達者自慢に人はいやがる。  仙崖