<<Psychiatry>>

午後7時半の電車には

いろんな顔の人がいる

仕事でボロボロになった人

まだ緊張感のある顔の人

たくさんの想い達が交差する

俺には今夜、帰る場所がない

時が経ち、幾つもの傷をつけた人は

落ち着かない俺を見捨てていった

不意に感じる静けさで臆病になるときも

あの女を愛してきた 俺は居ない

壊れだした、何もかも全てが

闇夜で蠢く獣のように冷たい瞳を光らせて

あの女の生き血を吸わない朝が来た

行きつけの場所はたくさんあるけれど

女のいる店もう何処にもありはしない

全てがあの闇夜から始まって

あの朝に消えて行く、、、

世の中 全てが繰り返し行われる

動作するものの果てに見えるモノは

どれほどの価値があるのだろう

この毎日はただの繰り返し

俺にはもう帰る場所さえない

あの女はもう何処にも居ない

朽ち果てていく何もかもが

ただそれを眺める無力な俺は

あの女を愛した俺じゃない