<木型とは?>

−木型を知らない人のための簡単講座−


1.はじめに

私がこの職場で働き出してから3年になります。
その間、初めて会う人との会話のなかで、お互い今何の仕事をしているかと言う話になるのですが、
「木型作ってます。
というと大体
「何?木型って。」
て聞かれます。ホント木型を知らない人が多いのです。
また説明かい!と一人で相手に対して心の中で突っ込みます(笑)。
このページを読んで一人でも多くの人に木型というものは何か?と言うのをわかってもらえれば幸いです

2.木型とは?

木型とは鋳型を作るのに用いる模型です。

あるモノを大量生産するとき、1個ずつそのモノの形を作ろうとすると大変時間、コストがかかります。
よってまず最初に型を作ることによって、複雑な形であろうが何だろうが大量生産が可能になるのです。

型にもいろいろ材料があり、木が主ですが金属、発泡スチロール、ウレタン、樹脂系ブロックほかいろいろあります。
木型はだいたい手作業で作られています。木型職人には、高度な技術、経験が必要とされています。そのため、大手企業では生産性が合わず、木型を作っているのは中小企業がほとんどです。

では木型から製品になるまで簡単に説明します。
下図のような半球(緑色)の製品(鉄)を何個か作りたいとします。

工程1 A.

木で同じように半球の型(緑色)を作成します。
その半球の型を板(桃色)に取り付けます。







工程2B.

周りに鉄の枠を置きます。ここからの作業は鋳物屋さんの工程になります。









工程3C.

この枠の中に砂(水色)を詰めます。この砂の型が鋳型と言われます。

砂は時間がたてば固まります。







工程4D.

砂が固まったら木型を抜き、その鋳型の中に溶かした鉄を流し込みます。
鉄が冷えたら製品は出来あがりです。

以上の工程を何回も繰り返すことによって、大量生産が可能です。





3.最後に

以上簡単に説明したのですが、複雑な形状などはこう簡単には行かないです(笑)。
他に、出来た鉄の製品の冷えたときの収縮率、面を仕上げるために厚めに作ったり、ちゃんと抜けるように勾配にしたり、いろいろ考えなければいけないことは多いです。
こんな説明が聞きたい!ここがようわからん!と言うことがあれば弊社までメールください。

更新するときにその内容を入れたいと思います。


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