エゾミドリシジミ Favonius jezoensis (Matsumura)






 ジョウザンミドリシジミと外見がよく似ている上、生息している環境もほぼ同じです。雄の活動時間に違いがなかったら、生態写真だけでの同定はなかなか難しい蝶です。
 ところが雌が産卵する場所は大きく違い、ジョウザンミドリシジミはミズナラなどの頂芽なのに対し、エゾミドリシジミはやや太い枝の分岐部裏側です。しかし実際はなかなかイメージがつかめず、野外でエゾミドリシジミの卵を見つけたことはありませんでした(ジョウザンミドリシジミは簡単に見つかります)。
 ある年、芸北・天狗石山の麓で、知人にエゾミドリシジミの卵が産卵されている環境を教えてもらいました。友人は暗い渓流の傍に生えたミズナラまで行き、「こんなところに生えるミズナラのこんな枝に生んでるよ。」といって、1本の枝をたぐり寄せると、何とその枝からエゾミドリシジミの卵が数卵まとめて見つかりました。あまりのジャストタイミングに、すごく驚いたことを今でも覚えています。


     [分 布]  北海道,本州,四国,九州

     [前翅長]  18〜21o

     [時 期]  6〜8月(年1回)

     [食餌植物]  ミズナラ,コナラほか

     [越冬形態]  卵