オオウラギンヒョウモン Fabrisiana nerippe (C.Felder & R.Felder)




 絶滅が心配されている蝶として最も有名な種の一つで、現在日本での確実な生息地は山口県・秋吉台、長野県・大野原自衛隊演習地、阿蘇・久住高原、鹿児島・宮崎県境の自衛隊演習地のみです。広島県でもかつては広く分布していましたが、現在ではすべて姿を消しています。多産した産地はなかったようで、いずれの地でも記録された個体数は多くありません。
 草原性の大型ヒョウモンで、食草はマスミレ・ノジスミレなどの無茎スミレ、一般的にはこうした環境が激減したために絶滅していると論じられています。ただ、絶滅の原因はそれだけでしょうか? 大山・蒜山など、かつての産地で今でも広大な草原が残っている場所は多数あります。ましてや、過去の広島の生息地は広大な草原などではなく、何の変哲もない里山でした。食草のマスミレ・ノジスミレは今でも健在で、場所によっては増えすぎているくらいです。個人的には、オオウラギンヒョウモンは種としての寿命が終わりつつある蝶で、たまたま種の絶滅間際の状態を見ているような気がします。



     [分 布]  本州,四国,九州

     [前翅長]  33〜42o

     [時 期]  6〜10月(年1回)

     [食餌植物]  スミレ(無茎種)

     [越冬形態]  幼虫(1齢)