アジアイトトンボ Ischnura asiatica Brauer



広島県東広島市西条町郷曽 1999年9月9日

 成虫の時期   4〜11月
 生息地   平地や丘陵地の池や沼,湿地,水田,溝川  
 分布   北海道,本州,四国,九州,南西諸島
 広島県の分布    全域に広くに分布
 大きさ   26〜31o
 特徴   アオモンイトトンボによく似るが,やや小型
 越冬形態   幼虫 
 産卵形態   単独で,植物の組織内に産卵する

 図鑑や各種の文献などにはいつも普通種と記述されているが,個人的には印象の薄い種で,よく考えてみると広島県内ではあまり見かけないような気がする。本種は平地性の種であるため,基本的には減少傾向にあるのであろう。アオモンイトトンボによく似ているがやや小型で,雄は腹部にある青色部の位置(本種は第9節,アオモンイトトンボは第8節),雌は腹部第1節背面が本種は黒いこと(アオモンイトトンボは淡色)で区別することができる。
 湿地や水田,緩やかな流れを主な生息域とし,大きな溜め池などではあまり生息していないようだ。広島県では島嶼部や中国山地を含む全域に広く記録があるが,前述のように多数の個体が群棲しているような場所はなく,散見する程度である。アジアイトトンボという名のとおり,東アジアに広く分布する種であるが,今後も個体群動態を注視していないと,気がついたらほとんど姿を消していたということになるかもしれない。