ヒメサナエ Sinogomphus flavolimbatus


 日本特産種で、本州・宮城県から四国・九州に分布する。いずれの地でも生息地は限られ、個体数も多くない。河川の上・中流域に生息し、成虫は渓流部で産卵する。県内では中国山地を中心に分布し、東広島市八本松町や福山市駅家町などでも記録がある。
 小型種で、胸部側面の黒条は第1側縫線上のものはほとんど消え、下の部分がわずかに残る程度である。そのため胸部側面の黒条は1本に見える。腹部第3〜7節には黄紋があり、腹端の付属器は白くてよく目立つ。
 夏、中国山地の渓流沿いにある山道を歩いていると、稀に小型のサナエトンボが飛んでいることがある。これがヒメサナエであるが、遭遇する機会は少ない。私自身、確実にヒメサナエだとわかる個体は、1度しか観察したことがない。木の上部などにとまっていることが多いため、出会う機会が少ないような気がする。実際のところ、個人的にはほとんど印象のない(縁のない)サナエトンボでもある。