クロイトトンボ Cercion calamorum calamorum (Ris)



高知県中村市田黒池田谷 1999年8月14日

 成虫の時期   4〜10月
 生息地   平地から低山地の水生植物がある池や沼
 分布   北海道〜九州
 広島県の分布    県下で広く記録がある
 大きさ   30〜35o
 特徴   成熟した雄は青白い粉をふく
 越冬形態   幼虫 
 産卵形態   雄雌が連結して,水面近くに生える植物の 
  組織内に産卵する

 本種は広島県の全域で,最も普通に生息する小型のイトトンボである。同属のセスジイトトンボ・ムスジイトトンボ・オオイトトンボと区別する場合,雄は成熟すると青白い粉をふくことが目印になる。また頭部後部の青斑が小さくつながっていないこと,肩縫線上の黒条に淡色部にないことなどで,多種と区別する。なお,広島県の溜め池でCercion属を見つけた場合,まず頭部後部の青斑を観察する癖をつけると,容易に野外でCercion属を同定することができるようになる。
 平地や丘陵地の植生豊かな池や沼に生息するとされるが,人工的な池でもよく生息し,そういった面では今後も最も繁栄するトンボのひとつであろう。実際にも広島県の島嶼部から中国山地にかけて,全域で普通に分布する。