オナガサナエ Onychogomphus viridicostus (Oguma)

          

広島県呉市郷原町黒瀬川 2000年7月16日



 日本特産種で、青森県から鹿児島県にかけて分布している。河川中流域の、川底が小砂でおおわれた川に生息する。未熟個体は河川から離れて生活するため、意外な場所で見つかることもある。県内では沿岸地方を除く広範囲に分布している。
 サナエトンボ類としては中型の種で、雄の尾部付属器は長大で、他種との区別は容易である。また雌の頭部後側には2つの小さな棘がある。
 ひろしま自然の会が発行した『呉市の生物』(絶版)の裏表紙は、黒瀬川のオナガサナエを使用している。黒瀬川にかかる新林渡橋の少し下流に堰堤があり、夏になるとここにオナガサナエの雄がなわばりを張る。水面から出たコンクリートの部分にとまり、雌を待っている。敏感な種でなかなかそばに近づけないが、写真を撮るにはよい場所である。ただし川の水量が多くなるとコンクリートブロックが水没してしまうため、水量の少ない時期を選ぶ必要がある。