オオアオイトトンボ Lestes temporalis Selys


広島県呉市広白石 2000年7月23日


広島県東広島市黒瀬町 2007年11月10日

 アオイトトンボ類3種のうち,最も普通に見ることができる種である。胸部の金緑色の斑紋で同定するが,成熟しても白い粉をふくことがないこと(雄は腹部の先端のみ白く粉をふく),やや大型であることなどで,一見してもある程度の識別は可能である。発生期型のアオイトトンボよりも遅く,夏期になって発生することや,未熟時には水辺から大きく離れる習性なども,フィールドにおける種の識別に役立つ。
 水面に覆いかぶさった木の樹皮に卵を産みつけるため,そうした木が周辺に生えている溜め池を生息地としている。また,あまり水生植物の生えたように,多くのトンボが好む溜め池は,本種は好まないような気がする。
 広島県では全域に広く分布し,普通種である。産卵時間は夕方であるが,最近では深夜に及んで産卵することも報告されるなど,産卵習性を調べてみるのもおもしろい。