タベサナエ Trigomphus citimus tabei Asahina



広島県山県郡芸北町八幡高原 1997年5月31日


 日本特産種で、本州の静岡県以西と四国、九州に分布する。春に最も早く発生するサナエトンボで、広島県では4月中旬から姿を見せる。県内では全域に広く分布しているが、記録地は意外にも少ない。
 次種・フタスジサナエのよりやや小型の種で、胸部側面の第1側縫線がほとんど消え、下の部分のみわずかに残っている。そのため、後の黒条のみの一筋に見える。
 流れの緩やかな川で出会ったり、湿地やため池で見たりと、比較的多様な環境に適応している種だなという印象を持っている。ヒロシマサナエの調査で芸北町八幡高原に行くと、高原内を流れる小川や八幡湿原内にあるため池などに多く、この時期に八幡高原で見るサナエトンボのほとんどは本種である。そのせいか、個人的なイメージでは普通種といった印象を持っているのだが、実際のところはよくわからない。