ウチワヤンマ Sinictinogomphus clavatus (Fabricius)


広島県東広島市西条町福本 2000年7月22日 


広島県東広島市黒瀬町 2007年6月16日


 本州東北部から九州南部にかけて分布し、県内では中国山地から島嶼部にかけて広範囲に記録があるが、どこにでもいるという普通種ではない。平地から丘陵地にかけての開放的な比較的深い大きな池や湖などに生息している。
 大型のサナエトンボで、本種及び次種・タイワンウチチワヤンマは腹部第8節がウチワ状に広がっており、この点で他種と容易に区別ができる。本種はこのウチワ状の部分に黄色い斑紋があることで、タイワンウチワヤンマと区別できる。
 本種とタイワンウチワヤンマが混生しているため池では、本種が見晴らしの良いよく目立つ場所になわばりを張り、タイワンウチワヤンマはやや日陰の入り組んだ場所などになわばりを張る。これは棲み分けをしているわけではないようで、本種を採集すると、その場所にすぐにタイワンウチワヤンマがなわばりを張る。このことから本種の方がタイワンウチワヤンマより生態的に優位に立っていると考えられる。