方言地図の読み方



言語地図をどのように見ればよいのでしょうか。
簡単に言えば、自分の興味ある地域がどんな言い方をしているか見れば良いのです。しかし、それなりに見方(いや、書き方?)があります。そのための基礎知識をいくつか。

1 記号
記号は、基本的に同じ系統の事象に同じ系列の記号を与えます。例えば「ヨーケ」に白三角を与えたら「ヨケー」に黒三角というふうに。これとは全く違う系列の「ギョーサン」には丸印を与えることになるわけです(別に丸でなくても、三角系でなければ良い)。ものによってはカラーのものもあります(日本言語地図など)。この場合は色も含めて系列化されています。また、目立たせたい事象には普通大きめの記号を与えたり、対立をはっきりさせたいときには記号に白黒のコントラストを持たせたりもします。

2 分布傾向
記号の形を見て同じ系列の語がどのように分布しているか傾向を見ます。そこから、例えば統語線を引くことで方言区画を考えたり、語の侵入の道筋や時期を考えたりしてゆくわけです。


たとえば、この地図の場合、「トー○○」系と「マンマン」系の2種が対立していることがわかります。
記号も、おなじ系列のものにおなじような形の記号が与えられています。
「マンマン」系は三角、「トー○○」系はペン先のような形。
ただし、「トートコ」を目立たせるために、これだけ四角になっています。何を目立たせるか、ということも、地図を作る上で重要なことなのです。