キャンプに出かける楽しみのひとつに焚き火がありますね。夜,日が暮れて静かな時間に,薪の燃える音を聞きながら,ゆったりとした時をすごすのもいいものです。
しかし,焚き火にもやり方やルールがあるんです。ただ燃やせばいいというものではありません。いろいろやってみた中から記録していきたいと思います。
とりあえず,手持ちの写真と文章だけですが,後日写真を撮影して期待と思います。
焚き火台 | 直火か使えるキャンプ場でも,燃焼効率のことを考えるとあったほうがいいと思います。完璧な焚き火を目指すには必需品です。 | |
ガスマッチ | 最初の点火に必要です。普通のマッチでもかまいません。 | |
火バサミ | 薪の位置の調整や新しくまきを加えるときなど絶対に必要です。 | |
薪 | まぁ当たり前すぎてコメントがありません。私は,木工所の廃材をもらったりしています。 | |
新聞紙 | まきに着火するときに利用します。 |
完璧な焚き火を目指すといっても,どんなのが完璧なのかわかりにくいですね。要は,燃えたあとの灰が白く残ることです。黒い炭が残るようなやり方ではないということです。すべての薪が完全燃焼すれば,大型のダンボール箱に2杯分の薪を燃やしても残った灰は,両手ですくえる程度しか残らないはずです。ここまで,すべての薪を燃やしきることが目標です。
物が燃えるとは,酸素との化学反応なんです。たとえば,炭素が燃えることを考えて見ましょう。身の回りにある炭素には,鉛筆の芯やダイヤモンドがありますがこれらが燃焼するときの化学式は
C + O2 = CO2
という式になります。ガスが燃えるときは,
CH4 + 2O2 = CO2 + 2H2O
という式になります。つまり,何かが燃焼すれば,2酸化炭素や水蒸気が発生し,気体となってなくなってしまうはずなんです。
私たちが焚き火で用いる木材の主成分は炭素ですので,うまく燃焼させれば,不純物以外には何も残らないはずなんです。
ここで大切なのは,いかに酸素を供給してやるかということです。木材を密閉した容器の中で燃焼させれば,炭となって残ってしまいます。薪の燃焼中に常に新鮮な酸素が供給できる状態を維持することで完璧な焚き火ができるわけです。
焚き火台がない時代は,薪を井形に組んで燃焼させるとか,太い薪を一本置いてそこに立てかけるようにして薪を燃やしていく必要がありました。それでも,最後まで燃焼させることは難しく,多少なりとも炭が残ってしまったわけです。焚き火台が登場してからは,上下からの酸素の供給をおこなうことで,灰の少ない焚き火ができるようになりました。そういった意味で,ユニフレームの焚き火台は優秀なんです。木材を燃焼させるための台が金属の網に耐熱の布が張ってあります。ですから,燃焼面全体で酸素を下から供給するため薪が炭になって残ることなく完全に白い灰となるまで燃やし尽くすことができます。
ですから,直火が可能なキャンプ場であっても焚き火台を用いるほうが,完璧な焚き火をおこなうことができる,ということになります。
それでは,実際にこのユニフレームの焚き火台を例に着火から終了までの一連の流れを説明します。一部にスノーピークの焚き火台の写真を用いていますが、基本は同じです。
@ 薪の準備と着火
薪は,どんなものでもかまいません。白樺も販売されていますし,松や杉でもよいでしょう。各自が手に入りやすい薪を利用すればよいと思います。薪は,太目のものと細いものが少々混ざっているぐらいのものがいいと思います。もし,太い薪ばかりであれば,なたで割って細いものを作っておきます。まず,焚き火台に一本太目の薪を横たえます。これに立掛けるようにして2本程度の太目の薪をおきます。
中央の空間に小さな木切れ(使い古しのぬれていない箸でもよい)を入れます。
新聞紙を丸めて木切れの間に押し込み,ライターかマッチで点火します。新聞の代わりに着火材を用いてもかまいませんが,500円〜600円もするような着火材を買わなくても100均にあるもので十分です。着火剤を用いればおおむね失敗することなく着火できると思います。
A 初期段階
新聞に着火し,小さな木切れが燃え始めると火が大きくなるまでは何も触らないほうが良いでしょう。太い薪が着火すればそのままでよいのですが,キャンプ場で買った薪の多くは生木なのでなかなか着火しません。しばらくは,時々小さな薪を加えていく必要があるかもしれませんが,太い薪を動かさないように注意しましょう。それでも,太い薪が燃えない場合には,最初に入れる太い薪に,ナイフで切込みを入れたりすればよいでしょう。
B 中期段階
太い薪が着火し燃え始めると,炎をあまり高く上げないように注意しながら,太い薪を加えていきます。焚き火台を使っている限りには,その置き方や加え方にきまりはありませんが,空気の通り道を作ることは意識しておきましょう。時々,薪を加えながら燃やし続けます。
ここが一番楽しめるところですね。ゆっくりとコーヒーを飲みながらくつろぐ時間でもあります。
C 終末から消火へ
薪がなくなったところで焚き火の終了となるわけですが,しばらくは燃え続けます。この時火を広げないように一箇所にまとめるようにして燃やしていきます。空気の通り道を考える必要はありません。とにかく一箇所にまとめます。
置き火となった時点で,熱が散らばらないように薪(炭?)を集めておきます。広げたままでは,黒い炭がどこかに残ってしまいます。しっかり集めて,そのまま,一晩置いておきます。すると次の日には,真っ白な灰がほんの少し残っているはずです。
消火は,自然に消えるのを待つだけです。水をかけて消火してはいけません。焚き火台をいためると同時に,灰の後処理に困ることになります。