晴れ舞台


先週の息子に引き続き
今週は娘の小学校卒業式
式終了後
外に出て友達と一緒に記念写真を撮る姿は
それはそれは最高に楽しそう


(左端が娘)

この記念すべき人生の節目の日に
今まで練習してきた市民オペラが公演初日を迎えた
卒業式後の昼食会を途中で抜けて会場に向かう車中で
「もう心臓がばくばくしてるぅ〜〜〜」
と興奮しつつ
娘はすっかりハイテンションになっている

メイクはちゃんとできるかな
お客さんはいっぱい見に来てくれるかな
期待と不安の中で手を振りながら建物の中にかけりこんでいった
その後わたしは一旦家に戻り
しばらくしてから再び夫や母と一緒に会場に向かう

娘は今ごろどうしているかしら
公演前には
皆と一緒にお好み焼きで腹ごしらえをするのだと言っていたけれど
きっとそんなののどを通らないんじゃないかなあ

こうしてみんなでドキドキしながら初日公演はスタートした

人魚姫の物語を元にしたオペラ『ルサルカ』は
水の精の娘ルサルカが
人間の王子に恋して自分も人間になる事を望み
魔法使いから薬をもらうが代わりに声を失ってしまうため
一度は結婚する気になっていた王子も
しゃべらないルサルカに不満を持ち
婚礼の客である外国の王女に心変わりをする
というお話

魔法使いの指示に従って薬を調合するのは
3匹の猫たち
娘はその中で一番小さな猫になった(右端)
3匹はドライアイスの煙が上がるお鍋をスプーンでかきまぜ
できた薬を魔法使いに渡す

 



自分たちの道具をせっせと片付けながら退場する猫は
第二幕の婚礼の場面では
貴族のお嬢さまになって登場する



胸を張り
ツンとおすましした感じになるようにと
精一杯の演技
あのハイヒールにもすっかりなれていた

 





婚礼の場面が終わり
舞台は湖の中
貴族のお嬢さまは今度は水色のショールをはおり
水の精になって歌う

 

水の精にも戻れず
死ぬ事もできないルサルカは
魔法使いから王子を殺すように命じられるが



それもできずにいるところへ
自分の不実を悔いた王子が現れ殺してくれと頼む



ルサルカと口づけした王子はそこで死に
ルサルカは王子とともに湖の底に沈んでいく
バックには水の泡がぶくぶくと・・・

実はこの泡はシャボン玉
かげで一生懸命ふいて作っているのは3匹の猫たち
はじめはシャボン玉製造機(?)なるものを使う予定だったのが
この機械は音が大きくてムードがぶち壊しになるということで
娘たちの仕事になったらしい



最後にみんながステージに並ぶ時には
娘はお気に入りの猫のスタイルで現れた



大学生と高校生のお姉さんたちとの猫チームは
今回のオペラをとおしてすっかり息の合った仲間になった





2回の公演には
学校の先生方や友達にも見に来てもらって
きれいな花束もたくさんいただいた

はじめは
合唱の一人として歌うだけの予定だったのに
結局こんなに華やかな場に出してもらえることになり
大人ばかりの中で一生懸命背伸びしながら
自分がどう振舞えばよいのか考えつつ
あるいは悩みつつ
それがまた楽しくて嬉しくて
忘れがたい思い出となった

「早く大人になりたい」
小さい時からそう言って大人に憧れていた娘だが
「大人って大変だねぇ」と
練習の合間にふとつぶやくこともあった
練習が始まってこの半年の間には色んなことがあったらしい
それでもとにかくいつも楽しいと言っていた
大好きな音楽の世界に浸って過ごした日々は
本当に幸せだったのだろう

「これが終ると寂しくなるなぁ〜」
そう言っていたけれど
これから中学生になったら
また色んなことをはじめるに違いない

今日3月20日は
わたしたちの結婚20周年の記念日だ
毎年何もなかったかのように過ごすのが慣例となっているが
こうして子どもたちがそれぞれ節目の時期を迎え
夢と希望をもって大人へと歩み始める姿を見ることができて
今年は特別なお祝いをもらったような気がする♪





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