今週のみことば
5月17日
「そこでモーセはイスラエルの長老をみな呼び寄せて言った
『あなたがたは急いで家族ごとに一つの子羊を取り
その過越の獣をほふらなければならない
また一束のヒソプを取って鉢の血に浸し
鉢の血をかもいと入り口の二つの柱につけなければならない
朝まであなたがたはひとりも家の外に出てはならない
主が行き巡ってエジプト人を撃たれるとき
かもいと入り口の二つの柱にある血を見て
主はその入り口を過ぎ越し
滅ぼす者があなたがたの家に入って撃つのを許されないであろう』」
(出エジプト記12章21-23章)
イスラエルの民がエジプトから出ることについて
エジプト王が頑なに反対したため
神は新たな災いを下すことが
モーセによって民に告げられました
みことばのごとく神の命令をそのまま受け入れて実行すれば
「滅ぼす者」によって撃たれることはない
その通りにイスラエルの民は実行し
災いを逃れました
一方、エジプト人の家ではすべての長子が撃たれ
神の働きが明らかとなったため
その後イスラエルの民はエジプトを出ることを許されるのでした
ところが
一度イスラエルの出エジプトを許可しながらも
彼らが出発するとすぐにエジプトの軍勢があとを追いかけます
前は紅海、後ろはエジプト軍と
追い詰められたイスラエルの民の前で紅海は開け
彼らはそこにできた道を進みました
するとその後をエジプト軍も追いかけてきましたが
彼らの上には再び波が押し寄せ
軍勢は海に飲み込まれていくのです
「信仰によって、彼は王の憤りをも恐れず
エジプトを立ち去った
彼は見えないかたを見ているようにして忍びとおした
信仰によって
滅ぼす者が長子らに手を下すことのないように
彼は過越を行い血を塗った
信仰によって
人々は紅海をかわいた土地をとおるように渡ったが
同じことを企てたエジプト人は溺れ死んだ」
(ヘブル人への手紙11章27-29節)
子羊の血を鴨居と柱に塗るという行為は神の命令であったことから
イスラエルの民はそれに従いました
こうすれば災いから免れると教えられれば素直に従う
それは信仰による行為です
信仰がなければ
一見奇妙なこの過越しの行為を受け入れることは難しいでしょう
このまま進んで一体どうなるのか
人生に行き詰まりを感じ、不安に陥った時
それでも進めと言われて進もうとするのは信仰による行為です
紅海を前にして進みだした信仰の行為は
わたしたちの人生においても見本となるものであり
信仰なく、ただイスラエルを追って紅海に進みだしたエジプト人は
たちまち溺れ死んでしまったことを思うと
信仰を持って進む者をいかに神が守ってくださるかがわかります
出エジプト後の旅は試練の連続でしたが
そこでつぶやいた者は荒野で滅んでいきました
つぶやかず、ただ従っていれば
食べるものも飲む水もすべて必要なものは
神は用意してくださったのです
しかし彼らはそれを信じることも待つことも出来ず
自ら神の命令に背いていくのでした
「また、ある者たちがつぶやいたように
つぶやいてはならない
つぶやいた者は「死の使い」に滅ぼされた
これらの事が彼らに起こったのは
他に対する警告としてであって
それが書かれたのは
世の終りに臨んでいるわたしたちに対する訓戒のためである」
(コリント人への第一の手紙10章10-11節)
出エジプトの記述は単なる物語ではありません
そこに記されている事柄は
すべて今日のわたしたちの見本となるものであり
災いは「警告」「訓戒」
つまり、同じことをしたらダメだということで
「前例」がおかれているのです
人生の荒波を乗り越えていけるかどうかは
信仰のあるなしに関わっており
その信仰とは
特に何か目立つような派手な行いをするのでもなく
信仰信仰と気負うのでもなく
ただ淡々と神に従っていくことなのです
つまり
人生に色々納得のいかないことも起こるでしょうが
それでも受け入れて進んでいこうとする
それは
その先を必ず神が祝してくださると信じる信仰による行為です
神の言葉は受け入れるためにあり
反発するためのものではありません
自分が弱いと知れば知るほど
神さまがよくわかるようになります
ところが
自分の弱さを知り、認めることは
実際にはかなり難しい
自分にある程度力がつくと
人は傲慢になり
変な自信を持つようになるからです
人の自信など大したものではなくて
サタンから見れば赤子の手をひねるようなものですが
信仰がなければそれもよくわからないのです
聖書のみことばには
一見意味のないようなことがたくさん出てきます
それを馬鹿みたいだと思う人には本当に馬鹿みたいなものであり
従う人にはその意味がわかります
礼拝に集って祈ることも
それが大きな力となるのですが
信仰がなければ
ただ意味もないような繰り返しだとも思われることでしょう
人生にはいろんな場面で滅ぼす者が出現し
その時、神の力で滅びを防いでもらわなければ
自分の力で何とかしようにも限界があります
「だから、立っていると思う者は倒れないように気をつけるがよい
あなたがたの会った試練で世の常でないものはない
神は真実である
あなたがたを耐えられないような試練に会わせることはないばかりか
試練と同時に、それに耐えられるように
のがれる道も備えてくださるのである」
(コリント人への第一の手紙10章12-13節)
人生に試みはあっても、同時に必ず逃れる道もある
これがわたしたちの望みです
その望みを捨てることなく
信仰を持って進みだしていきましょう
<目次