今週のみことば
8月9日
「主人は彼に言った
『良い忠実なしもべよ、よくやった
あなたはわずかなものに忠実であったから
多くのものを管理させよう
主人と一緒に喜んでくれ』」
(マタイによる福音書25章21節)
ある主人が旅に出る時、自分のしもべ3人を呼んで
それぞれの能力に応じて財産を預けます
その額は5タラント、2タラント、1タラントでしたが
主人が帰って来た時
5タラントと2タラントをあずかったしもべはそれを元手に働き
それぞれ財産を倍に増やしていました
しかし、1タラントのしもべは何もせずそのお金を土に埋めておいたので
1タラントのまま主人に返しました
彼は自分が何もしなかった言い訳として
主人が厳しい人なので失敗を恐れたと言っています
5タラントと2タラントのしもべの働きに対して、主人は喜び
上記の同じ言葉をかけています
ところが、何もしなかった1タラントのしもべに対しては
厳しい扱いが待っていました
彼は1タラントを取りあげられ、それは5タラントのしもべに渡された後
”役に立たない怠惰なしもべ”ということで追い出されてしまいます
わたしたちはみな、それぞれの能力に応じて”タラント”が与えられています
人間の目で見れば、5タラントと2タラントと1タラントでは明らかに額の差があり
それぞれに対する扱いが違うとの思いを与えるものでしょう
ところが、神の側から見れば
5タラントも2タラントも同じ”わずかなもの”と表現されています
つまり、与えられるものが違っていても
それは神さまにとってはみな同じで
それぞれがいかに”わずかなものに忠実であるか”が試されているのです
人の中には、自分は立派で大きな者だと思っている人もありますが
神の側から見れば実はそうでもないかもしれません
自分が願うほどの活躍も、賞賛も、富も与えられないと不満を言う前に
自分はそんな大きな器ではないことをまず悟らなくてはならないでしょう
そして
与えられたものの多少にかかわらず
与えられたものが最大限に生かされる様、忠実な働きをなしていけば
どんな小さなことであっても神さまは必ずそれを見て
『良い忠実なしもべよ、よくやった
あなたはわずかなものに忠実であったから
多くのものを管理させよう』
と、喜んでくださるのです
この”わずかなもの”とは
それぞれに与えられた仕事だけではなく
教会に集うことも、日々祈りをなすことも、感謝していくことも
その生活すべてにおいてなされる小さなこともみな忠実な働きとして認められ
それが神に喜ばれて
更に恵みが増し加えられていくわけです
しかし、ヨブ記2章10節にあるように
「われわれは神から幸いを受けるのだから
災いをも、うけるべきではないか」と
わたしたちの人生には試練もつきものであることが教えられますが
その”災い”や”試練”は決してわたしたちを滅ぼすものではなく
必要なことを教え、そこから更に恵まれていくためのものです
神にある者は、嬉しい時も悲しい時も
それぞれ教えられることがあり
神から歩まされる道にいよいよ忠実に歩むべく
祈って進んでいくのです
「小事に忠実な人は大事にも忠実である
そして、小事に不忠実な人は大事にも不忠実である」
(ルカによる福音書16章10節)
「このようなわけだから、人はわたしたちを
キリストに仕える者、神の奥義を管理している者として見るがよい
この場合、管理者に要求されているのは
忠実であることである」
(コリント人への第一の手紙4章1-2節)
1タラントの人は、自分に与えられたものに忠実ではなかったので
主人から喜ばれず、何も持たない者となってしまいました
このように”忠実”であることは信仰生活に非常に重要なことです
しかし
1タラントの人が忠実でいられなかったのは
他の人と比べて与えられたものが少なかったからかもしれません
すぐに人と比較するのは、人間の最も愚かなところです
神が与えてくださった自分の人生を人と比べず
自分はそれで良しとして
わずかなものに忠実であることを心に置き
それぞれの道で忠実に歩んでいきましょう
ちょっとした心のゆがみから信仰はすぐにおかしくなり
それがやがて日常生活にも及んで
自分では気がつかないうちに変な方向に進んでいることがあります
人の心は移り変わりやすく不安定ですから
内側に聖霊を持ち、心に神の愛が満たされて
正常な状態を保って生きていくことが必要なのです
「また、信仰によってキリストがあなたがたの心のうちに住み
あなたがたが愛に根ざし、愛を基として生活することにより
すべての聖徒と共に
その広さ、長さ、高さ、深さを理解することができ
また人知をはるかに越えたキリストの愛を知って
神に満ちているもののすべてをもって
あなたがたが満たされるようにと、祈る」
(エペソ人への手紙3章17-19節)
すべてのことは神の御手のうちにあります
どんな状態の時も、心を広くもって、いらいらせず
すべてのこと神におゆだねして祈って進んでいきましょう
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