今週のみことば


8月23日

「だれでもわたしについてきたいと思うなら
自分を捨て、自分の十字架を負うて、わたしに従ってきなさい
自分の命を救おうと思う者はそれを失い
わたしのため、また福音のために、自分の命を失う者は
それを救うであろう
人が全世界をもうけても
自分の命を損したら、なんの得になろうか」
(マルコによる福音書8章34-36節)

この前の節において、イエスは弟子たちに向かって
自分はこれから捕らえられ、殺されるが
三日の後にはよみがえるとの話をしています
ところが、それを聞いたペテロは驚き
イエスを引き寄せ、いさめはじめたので
イエスはペテロを叱ります
『サタンよ、引き下がれ
あなたは神のことを思わないで、人のことを思っている』

絶対の信頼を寄せている先生がこの先捕らえられて殺されるなど
そんな話をしてほしくないと思うペテロの気持ちは十分理解できます
しかし、それはあくまでも人間サイドの都合の問題で
神の思いは人の思いと異なっていました

このように
自分のことのみを考え、その都合を優先させることは
神の思いを否定することにつながります
何でも自分の思い通りにしようとしていくことで
かえって最も大切なものを失い
生命の道から遠ざかってしまう危険性は
信仰生活に常につきものなのです

「わが思いは、あなたがたの思いとは異なり
わが道は、あなたがたの道とは異なっていると
主は言われる
天が地よりも高いように
わが道は、あなたがたの道よりも高く
わが思いは、あなたがたの思いよりも高い」
(イザヤ書55章8-9節)


神がわたしたちに求められているのは
ただ信頼し、寄りすがっていくことであり
ごりやくを求め、自分を誇るために信仰することは
神の思いとは異なっています

ところが
自分を誇るもの(自慢の材料)を求めて
それを得るために信仰する人は少なくありません
そういう人は求めるものが間違っているので
生命の道を歩むことができないのです
つまりは
自分にとっても最も大切だと思っている自らの誇りにしがみつくことで
結果的には本当に大切なものを失い
反対に
自分の面子や誇りよりも神の思いを優先することは
いかにも大切なものを失うようで
実は生命を得る道なのです

世の中の言い伝えに束縛されて生きている人も
結果的にはそれで自由を失っているわけで
そういう人々の価値観を変えて生命を救うところの良い知らせ
それこそが聖書の伝える「福音」です

「わたしの子、テモテよ
以前あなたに対してなされた数々の予言の言葉に従って
この命令を与える
あなたは、これらの言葉に励まされて
信仰と正しい良心とを保ちながら
りっぱに戦いぬきなさい
ある人々は、正しい良心を捨てたため
信仰の破船に会った」
(テモテへの第一の手紙1章18-19節)


”正しい良心を捨てた”とは、すなわち神を捨てたということ
そして、そうなってしまうのは
わたしたちが寄りすがっている方(神)がどういう方であるか
理解していないからです

表面的に良い信者に見せようと一生懸命取り繕う人もまた
神は内側を見る方であることを理解していません
よって、結局は神の思いと反対の歩み方をするので
そのままの結果の実が生ってしまうわけです

「わたしは、この福音のために立てられて
その宣教者、使徒、教師になった
そのためにまた、わたしはこのような苦しみを受けているが
それを恥としない
なぜなら
わたしは自分の信じてきたかたを知っており
またそのかたは、わたしにゆだねられているものを
かの日に至るまで守って下さることができると
確信しているからである」
(テモテへの第二の手紙1章11-12節)


テモテの神に対する絶対の信頼、信仰は
それがあれば
いかなる試練も通り過ぎることができることを教えています

闇(サタン)は光(神)に勝つことはできず
たとえ闇の中に置かれるようなことがあっても
光を内側に持っていれば恐れることはありません

ところが
ただ自らを誇るために神を求める信仰では
世の中の勝ち負けにこだわり、光に頼らないので
結局いつまでも闇に勝つことができないのです

なにかと人と比べては、嫉妬で心が貧しくなるのは
心の中に神の言葉がないからで
自分の力で生命を得ようとすることなく
毎日を生かされていることにただ感謝するだけで
どれほど神に喜ばれるかに気がついていないのです

せっかく与えられている神の愛を
単なる自己満足のために用いるのではなく
みことばを通して
神の愛をどう自分の生活に活かしていけばいいのか
学んでいきましょう

その時には
自分がすでに失ったと思っていた面子でさえ
神は必ず守ってくださり
なんら恥ずかしい思いをすることなく暮らせる幸いに気がつくでしょう

わたしたちが寄り頼む神がどういう方であるかをもうひとたび思い起こし
自分の力のなさと愚かさを悟り
ただ真摯に神に寄り頼む信仰生活を送っていきたいものです

「だから、あなたがたは自分の持っている確信を放棄してはいけない
その確信には大きな報いが伴っているのである
神の御旨を行って約束のものを受けるため
あなたがたに必要なのは忍耐である」
(ヘブル人への手紙10章35-36節)




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