今週のみことば


8月30日

「モーセは主に言った
『ああ主よ、わたしは以前にも
またあなたが、しもべに語られてから後も
言葉の人ではありません
わたしは口も重く、舌も重いのです』
主は彼に言われた
『だれが人に口を授けたのか
話せず、聞えず、また、見え、見えなくする者はだれか
主なるわたしではないか
それゆえ行きなさい
わたしはあなたの口と共にあって
あなたの言うべきことを教えるであろう』」
(出アジプト記4章10-12節)

イスラエルの民を率いる指導者として
神より選ばれたモーセでしたが
彼は自分がその任に当たるだけの力がないと思っていたので
誰か他の人にその任務を代わってほしいと願い出ます
しかし
神が選んだのはモーセです
そして
神よりに選ばれたからには
必ずその任に当たるための力は神が与えるので
その言葉に従って進むことを命じられます

それでもなお不安がるモーセに
神は代弁者としてアロンをつけました
しかし
アロンはあくまでもモーセの口の代わりであり
モーセは神に代わる役目を果すべきことが
改めて命じられたのでした

『彼はあなたに代わって民に語るであろう
彼はあなたの口となり
あなたは彼のために、神に代わるであろう
あなたはそのつえを手に執り
それをもって、しるしを行いなさい』(16-17節)


エジプトの地にヘブル人の子として生まれ
殺される運命にあったモーセは
川に流されたところを王の娘に拾われ
王宮で暮らす者となりましたが
その後、殺人事件によってエジプトの地から追われます

こうして
自らの運命を神にゆだねてきたモーセでしたが
イスラエルの民を率いる指導者に選ばれたことは
どうにも任が重すぎると悩みました
しかし
彼は神より「つえ」を与えられて
神の代弁者としてその杖をつかって奇蹟を行うのです

わたしたち信仰者もまた
神にあって成長する時には色んな教育があり
そこを信仰をもって乗り越えることが常に求められています
そして
乗り越えるための力も必ず神から与えられ
それぞれ自分に与えられたものをもって踏み出す時
そこに神の働きが現われてくるのです

ですから
どんな時も自分で結論を出してしまわず
あくまでも神の導き
つまり、事が自然と流れていく方向に従って
そこで自分に与えられた課題(試練)を受け入れ
祈って進んでいくことが大切です

「主がわたしに味方されるので
恐れることはない
人はわたしに何をなし得ようか」
(詩篇118篇6節)

「それでは、これらの事について、なんと言おうか
もし、神がわたしたちの味方であるなら
だれがわたしたちに敵し得ようか」
(ローマ人への手紙8章31節)


人の救いのために神ご自身が十字架にかかって血を流し
死に、よみがえってくださったのですから
それほどまでに人間を愛してくださる神が
どうして悩む人々を放っておくでしょうか
ましてや、その救いにあずかり、神を信頼して呼び求める人々に
助けの手をさしのべないでおられるでしょうか

しかし
悲しいかな多くの人々はそういう神の本質を理解できず
試練が来れば神はいないと言い
その信仰にも背を向けてしまいがちです

そんな人間の弱さと共に
その行く末の姿が
新共同訳聖書では以下のように厳しい口調で記されています

「お前たちのうちにいるであろうか
主を畏れ、主のしもべの声に聞き従う者が。
闇の中を歩くときも、光のないときも
主の御名に信頼し、その神を支えとする者が。
見よ、お前たちはそれぞれ、火をともし
松明(たいまつ)をかかげている。
行け、自分の火の光に頼って
自分で燃やす松明によって。
わたしの手がこのことをお前たちに定めた。
お前たちは苦悩のうちに横たわるであろう。」

(イザヤ書50章10-11節)

神を信頼できなくなった人(あるいは信じようとしない人)は
やがて自分で火をたき、自分の光に頼って歩もうとし始めます
この”火”や”松明”は
聖書の教えから外れた人間的な欲や傲慢から出た思想や
偶像崇拝を表わしています

こうして自らの力を信じ、それに頼っていこうとする事は
それはそれで自由でもありますが
そこから生み出される結末の責任は
すべて自分に帰ってくるのです

わたしたちは人間の弱さ、力のなさを常に意識し
また、人間の考えの狭さや浅はかさも含めて
そんな人間の力に頼ることが如何に愚かであるかを
もうひとたび思い起こさなくてはならないでしょう

人生の試練は闇のトンネルにも例えられ
その中にある時には
人は少なからず混乱するものですが
そんな闇のトンネルを抜け出した時の爽快感は
そこを通った人にしかわかりません
このように
人はいろいろな試練を経験をすることで
悲しみだけではなく、この上ない喜びを知るのです

だからこそ、わたしたちに必要なのは
この試練のトンネルを通り抜ける力であり
それは神が与える希望です
事を始め、事を成し遂げる神に導かれ
祈りのうちに
新しい週に向けて踏み出していきましょう




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