今週のみことば


10月2日


「それからふたりを外に連れ出して言った
『先生がた、わたしは救われるために、何をすべきでしょうか』
ふたりが言った
『主イエスを信じなさい
そうしたら、あなたもあなたの家族も救われます』」
(使徒行伝16章30-31節)

パウロとシラスは占いの霊にとりつかれた女から
その霊を追い出したことで
女の主人の恨みを買い、捕らえられました
ふたりは鞭打たれた後、牢に入れられましたが
真夜中に賛美の歌を歌っていると
突然、大地震が起こり、牢の土台が揺れ動きました
すると牢の戸はすべて開き、囚人たちの足かせも外れてしまいました

目を覚ました看守は戸が開いているのを見て囚人が逃げてしまったと思い込み
自殺しようとしたところをパウロに止められます
そこで看守は明かりを手に入れ、牢の中に飛び込んで
パウロとシラスの前にひれ伏しました
『先生がた、わたしは救われるために、何をすべきでしょうか』

囚人を厳重に見張る任務を負った看守にとって
一瞬、囚人がみな逃げてしまったと思った時は絶望し
これはもう死ぬしか道はないと思われましたが
パウロの声を頼りに
明かりを手にして、彼らの前にひれ伏したのは
今起きているこの事態は神によるものだと確信し
ただひたすら救いを求めた上での行動でした
その心が
”死ぬしかない=闇”から、”救われたい=光”へと導かれた瞬間です

『主イエスを信じなさい
そうしたら、あなたもあなたの家族も救われます』


その言葉に従って、看守とその家族はみな洗礼を受け
神を信じる者となっていきました

一般的に牢という環境は、人を拘束し自由を奪うところです
わたしたちはみな自由に生きているようで
実は色んな考え方や思想によって拘束されているため
そこにはさまざまな問題が起きてきます
しかし、どんな問題があるにせよ
神はその問題(牢)の根本(土台)を動かし
わたしたちに自由を得させる機会を与えてくださる
そして、必要なのはその次の行動です

看守とその家族は、まず洗礼を受けて救われ
その後も神を信じる信仰者になっていきました
すでに洗礼を受けているわたしたちもまた
なお自分のうちに残る問題を根本から解決すべく
いよいよ神を信じ、正しい光に導かれ
自分が変わる努力をしなくてはなりません

その場限りの救いではなく永遠の救いを与える神は
心から神を求める人を必ず助けてくださいます
パウロとシラスには、牢の中であっても
平安があったからこそ賛美の歌が歌えたのでしょう
厳しい環境の中にあっても
神の平安があれば必ず乗り越えていけるのです

一度は死のうとした看守が、一転して明かりを手にし
求めたものは神の救いでしたが
すべての人の心が神に向くわけではありません
大切なものはお金か、名誉か、わたしがほめられることか
あるいは、神の栄光なのか
わたしたちの周りには本物の明かりと偽りの明かりがあり
多くの人が惑わされるところでもあります

信仰生活は
生涯をかけて神の前に建築をすることです
まずは自分という地盤(考え方や価値観)がいかなる状態にあるのかを見て
土壌改良していかなくてはならない部分もあるでしょう
そして、信仰を基礎としてしっかりした家を建てることが大切
見かけの立派な家でも
土台が揺らぐと崩れてしまいます

パウロとシラスという正しい人に聞き
正しい救いに出会い
良い選択をした看守のように
救いを与える神の存在を知ったなら
その真理から離れることがないよう
再び不自由な牢の中に閉じ込められることがないように
いよいよ神を信じ、みことばに従って進んでいきましょう




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