今週のみことば
2月6日
「ソロモンが年老いた時
その妻たちが彼の心を転じて他の神々に従わせたので
彼の心は父ダビデの心のようには
その神、主に真実でなかった」
(列王紀上11章4節)
列王紀上2章1節から
ダビデのソロモンに対する遺言が記されていますが
そこには
神の戒めを守って生きていくべきこと
そうすればすべて成すところは栄えること
神にあって一生を過ごせば大丈夫なのだということが語られています
こうしてソロモンはダビデの後を継いで王となりました
ソロモンは神を愛し、ダビデに習って歩み
やがて神よりの知恵を与えられた王として務めを果たして
国は大いに栄えていきますが
一方で彼は多くの異国の女性をめとり
彼女たちの気を引くため
それぞれ神々に仕えるようになるのでした
富も知恵も、地のすべての王にまさっていたソロモンでしたが
最終的には彼は偶像崇拝という神の前に悪を行い
それが原因となって、やがて国は分かれていくのです
「このようにソロモンの心が転じて、
イスラエルの神、主を離れたため、主は彼を怒られた
すなわち主がかつて二度彼に現れ、このことについて彼に
他の神々に従ってはならないと命じられたのに
彼は主の命じられたことを守らなかったからである」
(同章9−10節)
かつてソロモンは
その夢に神が現れ、何でも望むものを与えるといわれた時
自らの富や権力を求めず
神より与った民を正しく導く知恵を求めたので
神はそれを良しとされ、知恵のほかに
彼が求めなかった富と誉れをも与えられたのでした
ところが、そんな彼も
やがて最も神が嫌われる偶像崇拝の道に走ります
それは
本来ならば常に神を第一としていくべきところを
女性の心を第一としていったからです
そこがソロモンの弱さでもありました
洗礼と聖霊とによって救われて新しい命を与えられ
新しい人生を歩み始めた者であっても
本来自分の持つ弱さとの戦いは続きます
ソロモンも初めは神の前に正しく歩み
神の恵みを得、富と誉れを手にしますが
その心はだんだん神から人へと移り変わり
やってはならないと知っていたはずの偶像礼拝に
自ら走ってしまうのでした
ひとりひとりの人生の歩みは違えど
ソロモンの心の変化を通して
自らを省み、戒めていくことは大切なことです
信仰生活を送るにあたって
”神にあって人生に勝利する”ことを目標にしていても
その勝利を
何か人と比べて勝つことと勘違いする人も多いものです
しかし信仰は人に勝つためにするものではなく
どんな境遇にあっても神に希望をおいて平安に生きる生き様を
多くの人に証するためのものです
恵みの時代の信仰生活は自由なものではありますが
けじめのない人生はやがて堕落し
自分が何をしているのかさえもわからなくなっていくのが
一番怖いことです
父ダビデという見本がありながら
間違った道に歩んでいくソロモン
神から多くの富も誉れも与えられた人がみな
神と共に生涯を歩んでいくわけではありません
それぞれの心には
信仰の邪魔になるような弱点が存在し
どんな知恵者であっても
知恵そのものも簡単に失われ
間違った方向へと進んでいく自分を止められないのです
そんな自分の弱さがどこにあるのかを省み
弱さと向き合い
本当の意味での天国を味わう者となるべく
神の前に正直に生きていくことが幸いです
自分の面子やこだわりを捨て
己を捨てて
神より与えられる本当の平安を得て進んでいきましょう
<目次