今週のみことば


2月5日


「全地は同じ発音、同じ言葉であった
時に人々は東に移り、シナルの地に平野を得て、そこに住んだ
彼らは互いに言った
『さあ、れんがを造って、よく焼こう』
こうして彼らは石の代わりに、れんがを得
しっくいの代わりに、アスファルトを得た
彼らはまた言った
『さあ、町と塔を建てて、その頂を天に届かせよう
そしてわれわれは名を上げて、全地のおもてに散るのを免れよう』
時に主は下って、人の子たちの建てる町と塔とを見て、言われた
『民は一つで、みな同じ言葉である
彼らはすでにこの事をしはじめた
彼らがしようとする事は、もはや何事もとどめ得ないであろう
さあ、われわれは下って行って、そこで彼らの言葉を乱し
互いに言葉が通じないようにしよう』
こうして主が彼らをそこから全地の表に散らされたので
彼らは町を建てるのをやめた
これによってその町の名はバベルと呼ばれた
主がそこで全地の言葉を乱されたからである
主はそこから彼らを全地のおもてに散らされた」
(創世記11章1-9節)

ノアの大洪水の後
人々は神の御旨に反して
自分たちのために町と塔を造り始めました

創世記1章29節において
「生めよ、ふえよ、地に満ちよ」と命じられたように
人々は同じところにとどまることなく
全地に散っていくべきでしたが
彼らはそれを自分たちの力でもって阻止しようとしたのです

同じ言葉で意思の疎通ができる恵みも
大きな建造物を作る材料も技術も与えられながら
彼らが目指したのは
神からはなれ、自らを誇り、自らの力で生きていくことでしたから
その企てには当然ストップがかかります

神の求めるものが何なのか
具体的には人にはなかなかわかりません
全地に人が満ちていくことが神の思いであっても
人が自分で別の目標を作ると
神の御旨はわからなくなってしまうからです

知恵とはまさに諸刃の剣
用い方によっては、幸いにも災いにもなるもの
どんな知恵を持っていても
それが良い方向で生かされなければ
知恵を持つ意味はありません

こうして人間がしばしば間違いをおかすのは
自分の力で生きていると勘違いしているからです
すべてを支配するのは神であり
わたしたちは神の憐れみのうちに生かされているのだと知れば
右往左往することもなく
すべてを神にゆだねて
正しい方向へと歩んでいけるのです

今、自分に与えられているものが
神によって生かされていく
これが本当の恵みです
そのために大切なことは、決して自分の誉れに固執しないこと

自分に力があると勘違いすれば
わからないことがあっても自分で解決しようとして
いよいよ間違った方向に陥って行きます
このように
自分を誇っていると、決して良い物は返ってきません

どんな種にも
芽が出るためには良い環境が必要です
種がそこにあるだけでは何も出てきません
わたしたちが神より与えられた種もまた
神の恵みのうちにあって良い芽を出し
やがて実を結ぶわけですから
その恵みから離れることがないように
思い上がることがないように
心を尽くして神を信じ、あがめていきましょう



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