今週のみことば


3月12日


「モーセはモアブの平野からネボ山に登り
エリコの向かいのピスガの頂へ行った
そこで主は彼にギレアデの全地をダンまで示し
ナフタリの全部、エフライムとマナセの地およびユダの全地を西の海まで示し
ネゲブと低地、すなわち、しゅろの町エリコの谷をゾアルまで示された
そして主は彼に言われた
『わたしがアブラハム、イサク、ヤコブに
これをあなたの子孫に与えると言って誓った地はこれである
わたしはこれをあなたの目に見せるが
あなたはそこへ渡っていくことはできない』
こうして主のしもべモーセは主の言葉のとおりにモアブの地で死んだ」
(申命記34章1-5節)

2週続けて申命記を追ってきましたが
34章はその最終章であり
40年にわたってイスラエルの民を導いてきたモーセは
神より約束の地カナンを見せられた後、自分はそこに入ることなく死んでいきます

「これはあなたがたがチンの荒野にあるメリバテ・カデシの水のほとりで
イスラエルの人々のうちでわたしにそむき
イスラエルの人々のうちでわたしを聖なるものとして敬わなかったからである
それであなたはわたしがイスラエルの人々に与える地を
目の前に見るであろう
しかし、その地に、はいることはできない」
(申命記32章51-52節)


イスラエルの人々が水がないとモーセに詰め寄った時
モーセは怒りのあまり
『岩に命じなさい』との神の言葉に従わず、岩を打ってしまいました
それでも水は出ましたが、それは神にそむく行為とされ
これによってモーセはカナンの地を目の前にして使命を終えていくのです

ヘブル人の子として生まれ、殺されるべきところを王女に助けられてから40年
モーセは王宮で学問的な教育を受け
その後、40年は羊飼いとして現実的な教育を受けていきます
そして、最後の40年は出エジプトの指導者としての使命を全うし
神の定めに従ってその人生を終えていくのでした

生まれてまもなく殺されるところを救われ
神に従い、そのおきてを守り
召されるその時まで運命を受け入れたモーセ
その最後は一見理不尽なようではありますが
神はモーセをモアブの谷に葬り、墓は誰にも知られないようにされました
この丁重な扱いを見るときに
また、モーセは120歳に至るまで心身ともに強くされていたことを思うと
彼は決して目的が果たせなかったのではなく
この最後が彼にとっての定められた運命であったのでしょう

人にはそれぞれ
自分がどのように生きていくかとの計画があるものです
もしその計画が崩れてしまったとしても
恐れることなくその先を神にゆだね、日々、各々が成すべきことをなしていく
それが神にある者の生き方です

見えない未来への不安ではなく
神に導かれて歩むところの希望を抱き
どんなところにあっても神を信じ、寄り頼み
各々の人生を全うしていきましょう



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