今週のみことば


9月10日


「さて、群衆が神の言を聞こうとして押し寄せてきたとき
イエスはゲネサレ湖畔に立っておられたが
そこに二そうの小舟が寄せてあるのをごらんになった
漁師たちは舟からおりて網を洗っていた
その一そうはシモンの舟であったが
イエスはそれに乗り込み、シモンに頼んで岸から少しこぎ出させ
そしてすわって、舟の中から群衆にお教えになった
話がすむと、シモンに『沖へこぎ出し、網をおろして漁をしてみなさい』と言われた
シモンは答えて言った
『先生、わたしたちは夜通し働きましたが、何も取れませんでした
しかし、お言葉ですから、網をおろしてみましょう』
そしてそのとおりにしたところ
おびただしい魚の群れがはいって、網が破れそうになった」
(ルカによる福音書5章1-6節)

一晩中働いても何の成果も得られず、網を洗っていた漁師たちにとって
もう一度沖へこぎ出して網を下ろしてみなさいとの勧めは
何とも理解しがたいことでしたが
『しかし、お言葉ですから』と、イエスの言葉を信頼して従った時
網が破れそうになるほどの、そしてもう一そうの舟に加勢してもらっても
なお舟が沈みそうになるほどの大漁となりました

彼らはその奇跡に恐れおののいてイエスの前にひれ伏します
『主よ、わたしから離れてください。わたしは罪深い者です』
そんな彼らにイエスは言われました
『恐れることはない。今からあなたは人間をとる漁師になるのだ』
そして彼らは舟を陸に引き上げ
すべてを捨ててイエスに従っていく弟子となったのです

人間は、通常自分の経験に基づいて判断を下しますが
イエスの言葉はそれとは違っていました
人生にはさまざまな試みがあります
自分ではもうダメと思えることでも、そう決め付けてしまわないこと
すべては神におゆだねしていくべきこと
そして、信仰をもって従う幸いがここから教えられます

「ある日のこと、イエスが教えておられると
ガリラヤやユダヤの方々の村から
またエルサレムからきたパリサイ人や律法学者たちがそこにすわっていた
主の力が働いて、イエスは人々をいやされた
その時、ある人々が、ひとりの中風をわずらっている人を床にのせたまま連れてきて
家の中に運び入れ、イエスの前に置こうとした
ところが、群衆のためにどうしても運び入れる方法がなかったので
屋根にのぼり、瓦をはいで
病人を床ごと群衆の真ん中につりおろして、イエスの前に置いた
イエスは彼らの信仰を見て
『人よ、あなたの罪は許された』と言われた」
(ルカによる福音書5章17-20節)


この後
イエスの『あなたの罪は許された』という言葉を聞いたパリサイ人たちは
罪を許すことができるのは神だけなのに、神をけがすことを言ったと攻め寄りますが
イエスは罪を許す権威を持っていることを明らかにするために
群衆の前で、中風の者を癒したのでした

この病人を連れてきた人々は
群衆が立ちはだかっていてもあきらめることなく
何としてでもイエスの前に彼を置こうとしました
その信仰が、彼を屋根からつり下ろすという行動につながり
更には、その信仰を見て『あなたの罪は許された』と
病気の癒しにつながっていったのです

神の前に出ようとするとき、目の前に立ちはだかる”群衆”は
自分の”心”にある”思い”です
どうせわたしのことはわかってはもらえない・・・
そう思い込んでいたのでは、神に対して心が開かれません
ですから、その思いを打ち破って、なお前に進もうとする時に
その信仰が見られ、やがて問題の解決へとつながっていくのです

12節には、らい病をわずらった人が癒されていますが
この人のように自分で出てきた人も
中風の者のように人に連れてこられた人も
どちらもイエスの前に出てきた時に癒されていきました

「健康な人には医者はいらない。いるのは病人である」(31節)
とあるように
神は、悩める人、病める人、問題ある人を招いてくださっていて
心から神を求め、どうにかしてその前に出ようとする人に
癒しを与えてくださいます

ならば、素直にその招きにあずかって
不安定から安定へと
祝福を与えられる道を選んでいきたいもの

「だから、立っていると思う者は、倒れないように気をつけるがよい」
(コリント人への第一の手紙10章12節)


もし、自分の力で生きていると思うならば
人生はどこかで行き詰ります
しかし、信仰をもって生きる人の人生は
その歩みがすべることはありません

「その心には神のおきてがあり
その歩みはすべることがない」
(詩篇37篇31節)


神の救いはその人の行いによるのではなく
その恵みは、ただ信仰により、神より一方的に与えられるものです
漁をしながら不安定な日々を送ってきた弟子たちが
イエスにまかせた平安のある安定した人生へと
その歩みを変えられていったように
わたしたちも、救いへと招いていただいたことに感謝し
いよいよ信じ、従って
イエスと共に歩む人生を楽しんでいきましょう

「あなたがたの救われたのは、実に、恵みにより、信仰によるのである
それは、あなたがた自身から出たものではなく、神の賜物である
決して正しい行いによるのではない
それは、だれも誇ることがないためなのである」
(エペソ人への手紙2章8-9節)




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