今週のみことば


10月13日


「長い時が経過し、断食期も過ぎてしまい、すでに航海が危険な季節になったので
パウロは人々に警告していった
『皆さん、わたしの見るところでは、この航海では、積荷や船体ばかりでなく
われわれの生命にも、危害と大きな損失が及ぶであろう』
しかし百卒長は、パウロの意見よりも、船長や船主の方を信頼した
なお、この港は冬を過ごすのに適しないので
大多数の者は、ここから出て、できればなんとかして
南西と北西とに面しているクレテのピニクス港に行って、そこで冬を過ごしたいと主張した」
(使徒行伝27章9-12節)



パウロはカイザルに上訴するため、船でイタリアへ行くことになりました
その船にはパウロの他にも数人の囚人が乗り
彼らのことは近衛隊の百卒長ユリアスに一任されますが
その船旅には危険が迫っていました

パウロは、この船旅をしばらくとどまるよう進言します
しかし
責任者である百卒長はパウロの言葉よりも
船旅のプロである船長や船主の意見を尊重したので
結局その船は
次に吹いてきた南風に乗って出港しました

ところが
間もなくユーラクロンと呼ばれる暴風が島から吹き下ろしてきて
ついには積荷や船具まで捨てるに至り
なおそれでも助かる見込みのないところまで追い詰められていくのでした

そんな折
ひとり祈るパウロに神の御使いが現れて言いました
『パウロよ、恐れるな
あなたは必ずカイザルの前に立たなければならない
たしかに神は、、あなたと同船の者を、ことごとくあなたに賜っている』(24節)


最終的に彼らはみな助けられ
マルタ島に上陸しました
もし初めからパウロの忠告を聞き入れていれば
このような危害や損失をこうむらなくてすんだはずでしたが
人はどうしても経験者の言葉を重視するものです

この船旅における責任者は百卒長であり
彼の判断で船は出港しました
周りに色んな意見があっても
最終的に決定するのは責任者の役目です

それをわたしたちの人生に置き換えてみると
個々の人生における責任者は自分自身であり
神に聞き、あるいは人に聞き
色々な助言があった上で
最終的にそれをどう判断するかは自分に任せられているのです

人生には予想のつかない事が多々起こります
そのため、経験だけでは将来は計れないにも関わらず
多くの人は経験者に聞こうとするでしょう
しかし、人間は絶対の存在ではありません

「人の心には多くの計画がある
しかしただ主の、み旨だけが堅く立つ」
(箴言19章21節)


人には多くの考えがあり
それぞれが違った説をのべていても
最後には神の考えだけが成就していくのなら
はじめから、神の働くところに居て
そこで聞いて、従う道を選ぶのが幸いです

「万軍の主は誓って言われる
『わたしが思ったように必ず成り
わたしが定めたように必ず立つ』」
(イザヤ書14章24節)


今、自分の人生がどうも上手くいっていないと思う人は
ただ希望を失い、投げやりになるのではなく
まずは「このままではいけない」と気づくことが大切です

さまざまな人の意見に振り回されず
何が間違っているのか冷静に判断するのは自分の責任であることを自覚し
全能の神が導く道に従っていくことができますように



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