今週のみことば


10月6日


「パウロがこのように弁明をしていると、フェストは大声で言った
『パウロよ、お前は気が狂っている。博学が、お前を狂わせている』
パウロが言った
『フェスト閣下よ、わたしは気が狂ってはいません
わたしは、まじめな真実の言葉を語っているだけです
王はこれらのことをよく知っておられるので
王に対しても、率直に申し上げているのです
それは、片すみで行われたのではないのですから
一つとして、王が見のがされたことはないと信じます
アグリッパ王よ、あなたは預言者を信じますか
信じておられると思います』
アグリッパがパウロに言った
『お前は少し説いただけで、わたしをクリスチャンにしようとしている』
パウロが言った
『説くことが少しであろうと、多くであろうと、わたしが神に祈るのは
ただあなただけでなく、きょう、わたしの言葉を聞いた人もみな
わたしのようになって下さることです
このような鎖は別ですが』」
(使徒行伝26章24-29節)



イエスのよみがえりと、救い主であることをのべ伝えてきたパウロは
そのことにために捕えられ
弁明の機会を与えられるたびに
自分が悔い改めに至った過程と
”まじめな真実の言葉”を繰り返し語り続けていました

彼の願いはただひとつ
かつて自分がそうであったように
律法にしばられた生活から、イエスの名による救いを受けることで
みんなが自分のように自由になってほしいということ

そして、彼の話しをきいた王や総督は
『あの人は、死や投獄に当たるようなことをしてはいない』
と互いに語り合うものの
地位のある立場としては
パウロの勧めをそのまま受け入れるのも難しい事でした

ここまでパウロの語ってきた内容を振り返ると
彼はただ同じ真実の話を繰り返しているのがわかります
王や総督を相手に懸命に伝道するパウロは
決して自らを誇ることなく
ただイエスの言葉(悔い改めと救い)を伝えることに終始しています
この様子を見る時に
わたしたちも誰かにこの福音を伝える際にはどのようにすべきかを
教えられるのではないでしょうか

つまり
自分がいかに熱心な信仰者であるかを語り
いつの間にかそこに自分の自慢話が出てくるようになると
せっかく「光」に導かれていても
自ら「闇」に戻っていくようなものです

神の言葉を伝える時に大切なのは
言葉の多い少ないでもなく
わたしの頑張りでもなく
みんながこの救いにあずかって幸せになったらいいと願う心

ここまで続けて読んできた使徒行伝を振り返りながら
今一度、その原点に立ち返って
信仰生活を省み
闇から光へと導かれる歩みを整えていきましょう



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