今週のみことば
1月19日
「そうでないとすれば、死者のためにバプテスマを受ける人々は
なぜそれをするのだろうか
もし死者が全くよみがえらないとすれば
なぜ人々が死者のためにバプテスマを受けるのか」
(コリント人への第一の手紙15章29節)
キリストが死人の中からよみがえったことを宣べ伝えるパウロは
ここで”死者のためのバプテスマ”に言及しています
ここを読む限り
生きている者が死者に代わってバプテスマを受ける”身代わり洗礼”は
この当時すでに行われていたものであり
当教会においては現在も身代わり洗礼は行われていますが
生きている間、この福音に触れる機会がなかった人々のために
このようなチャンスが残されているのは
何と大きな恵みでしょうか
更にパウロは
死人のよみがえりを信じない人々に対して語ります
「しかし、ある人は言うだろう
『どんなふうにして、死人がよみがえるのか。どんなからだをして来るのか』
おろかな人である
あなたのまくものは、死ななければ、生かされないではないか
また、あなたのまくものは、やがて成るべきからだをまくのではない
麦であっても、ほかの種であっても、ただの種粒にすぎない」
(コリント人への第一の手紙15章35-37節)
作物を育てる時にはまず種をまきます
作物が生る過程においては、それぞれの性質に応じた苗の姿があって
枝葉が伸び、花が咲き、実が生っていくわけですが
最初は種から始まり
その種が土にまかれて一度死んだ状態になった後
新たに作物の枝葉である”からだ”が現れてくる
最初から”からだ”をまくのではない
つまり、一度死んで、新たに生まれ変わった”からだ”になるわけです
「死人の復活も、また同様である
朽ちるものでまかれ、朽ちないものによみがえり
卑しいものでまかれ、栄光あるものによみがえり
弱いものでまかれ、強いものによみがえり
肉のからだでまかれ、霊のからだによみがえるのである
肉のからだがあるのだから、霊のからだもあるわけである」
(コリント人への第一の手紙15章42-44節)
第一の人アダムは、肉の人であり
地から出て、土に属していましたが
第二の人イエスは、霊の人であり
天から来て、天に属しています
人間はみな、土に属する肉の人であって
朽ちるべき運命にあり、卑しく、弱い存在です
その人間が洗礼と聖霊のバプテスマを受けることよって
朽ちないもの、栄光あるもの、強いもの
すなわち霊の人として天に属する者とされるのです
では、バプテスマを受けて天に属するものとされたのだから
もう好き勝手に生きて良いのでしょうか
決してそうではありません
わたしたちは、神の畑にまかれた種
この世に生きている間
神が与えて下さる新しい自分へと成長するように
自分自身の考えや思いを、神の思いに合わせていく
すなわち、神の価値観に共感しながら
一方で、自分の価値観を変える(己に死ぬ)必要があるのです
少しずつでもこれができれば
それだけ新しい自分への成長もあり
神がどういう方で、わたしたちがどう生きるべきなのか
成長するほどにわかってくるようになります
「この朽ちるものが朽ちないものを着、この死ぬものが死なないものを着る時
聖書に書いてある言葉が成就するのである
『死は勝利にのまれてしまった
死よ、おまえの勝利は、どこにあるのか
死よ、おまえのとげは、どこにあるのか』」
(コリント人への第一の手紙15章54-55節)
バプテスマを受けて救われることにより
すでにその身は、死に勝ったものとされました
この肉体はやがて死に、滅びていきますが
終りのラッパと共に、朽ちないものによみがえらされ
それからはもう死に支配されることはなくなります
しかし
そのような幸いな身であっても
この世に生きている限り
わたしたちを惑わすものがあり
それらが常に死へと誘おうとしてきますから
その闘いは続きます
それでも
神と共に生きていこうと堅く心に決めて
追い込まれても、失敗しても希望を失わず
同時に、自分の間違った考え方や習慣を修正しつつ
開かれた道を信仰をもって進む時
思わぬチャンスに恵まれ、助けを与えられて
神が与えて下さる”からだ”にふさわしい者として
成長していくことができるのです
「なぜなら、すべて神から生まれた者は、世に勝つからである
そして、わたしたちの信仰こそ、世に勝たしめた勝利の力である」
(ヨハネの第一の手紙5章4節)
人生には思い通りにならないことがたくさんあります
そんな時
思い通りにならないことも受け入れる
決して思い通りになることにしがみつかない
それが”従う”ということ
この感覚を受け入れるのも
己に死ななければ難しい事ですが
従ってみた後でどうなるのか
そこを通った人は、その先に思わぬ道が開かれてくる体験をし
自分の思いにしがみつかないでよかったと思えるようになるでしょう
どんなことも神の導きにゆだねて
また、日々感謝のうちに過ごしていきたいものです
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