今週のみことば


2月8日


「兄弟たちよ、わたしたちはお願いする
どうか、あなたがたの間で労し、主にあってあなたがたを指導し
かつ訓戒している人々を重んじ
彼らの働きを思って、特に愛し敬いなさい
互いに平和に過ごしなさい
兄弟たちよ、あなたがたにお勧めする
怠惰な者を戒め、小心な者を励まし、弱い者を助け
すべての人に対して寛容でありなさい
だれも悪をもって悪に報いないように心がけ
お互いに、みんなに対して、いつも善を追い求めなさい」
(テサロニケ人への第一の手紙5章12-15節)

パウロは、この手紙の最後に
キリストにある者がどのように生きていくべきなのかを
具体的に記しています

ここで勧めているのは「平和」と「寛容」であり
”だれも悪をもって悪に報いないように”
との心がけが記されていますが
ローマ人への手紙12章にも、同様の記述があります
「だれに対しても悪をもって悪に報いず
すべての人に対して善を図りなさい
あなたがたはできる限りすべての人と平和に過ごしなさい」(17-18節)


更には、どんな人に対しても
「復讐」しないようにすることが重要だとも記されています
「愛する者たちよ、自分で復讐しないで、むしろ、神の怒りに任せなさい
なぜなら『主が言われる、復讐はわたしのすることである
わたし自身が復讐する』と書いてあるからである
むしろ、『もしあなたの敵が飢えるなら、彼に食わせ、かわくなら、彼に飲ませなさい
そうすることによって、あなたは彼の頭に燃えさかる炭火を積むことになるのである』
悪に負けてはいけない
かえって善をもって悪に勝ちなさい」(19-21節)


トラブルの多くは、取るに足らない様な事から起こり
少しの感情のもつれに対して
お互いが相手を”許せない”ことから
事態はどんどん悪くなっていきます

過去の恨みを引きずって
とことんやり込めたり、追い詰めたりといった攻撃を続けていくと
恨みや憎しみは増大する一方でしょう

かといって、許しがたい相手に対して
優しく接することは非常に難しい事ですが
その相手が困っている時にどうするのかは
過去の恨みの感情とは切り離して考えることが大切です

そこでもし自分の思いを第一にするなら
「寛容」ではなく「復讐」を選ぶことになるでしょう
しかし、それでは
悪に対して悪でもって報いることになりますから
キリストの心に習うクリスチャンは
ここでは自分の思いよりも、聖霊の思い(導き)にまかせていくのです

「いつも喜んでいなさい
絶えず祈りなさい
すべての事について感謝しなさい
これが、キリスト・イエスにあって
神があなたがたに求めておられることである
御霊を消してはいけない
預言を軽んじてはならない
すべてのものを識別して、良いものを守り
あらゆる種類の悪から遠ざかりなさい」

(テサロニケ人への第一の手紙5章16-22節)

人間の心は弱いので
許せない相手を前にして寛容ではいられないし
嫌なことがあるのに喜んでもいられません
だからこそ、聖霊の働きが必要で
そのために祈るのです

都合の悪い出来事も、都合の悪い人も
時が過ぎれば
自分の成長に必要であったと気づくこともあるでしょう
しかし
そこに至るためには
まず自分を抑える必要があり
聖霊の知恵と力によってこそ、それは可能になります

「あなたがたのうちにはキリストからいただいた油がとどまっているので
だれにも教えてもらう必要はない
この油が、すべてのことをあなたがたに教える
それはまことであって、偽りではないから
その油が教えたように
あなたがたは彼のうちにとどまっていなさい」
(ヨハネの第一の手紙2章27節)


ここに言う「油」は「聖霊」のことです
世の中には色んな教えや思想があって
人々を惑わしていくので
聖霊の知恵によってそれらを消していかなくては
わたしたちも道に迷ってしまいます

どうすることが一番正しいのか
”すべてのものを識別して、良いものを守る”ために
聖霊の力を自ら消してしまわないように注意しましょう

きれいな音楽や絵画などにふれると心が安らぐように
完全な愛である神にふれると
人は心に平安を与えられます

このように
神の心を感じると、人の心は和らぎ
”神の心を心とする”との教えに立って感化を受けると
その心は豊かになっていくのです

反対に
心に嫌なもの(悪感情)を抱えた人が一人いるだけで
周りの雰囲気は悪くなる
だからこそ
悪に悪で報いて、ますます雰囲気を悪くしないように
悪から遠ざかる努力が必要になるわけです

人間は弱いので
悪感情と無縁ではいられませんが
聖霊の力と知恵によってトラブルを回避し
やがて、キリストにある者の平和が周りに広がっていきますように
一人一人心がけていきましょう



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