今週のみことば


3月8日


「確かに偉大なのは、この信心の奥義である
『キリストは肉において現れ、霊において義とせられ
御使いたちに見られ、諸国民の間に伝えられ
世界の中で信じられ、栄光のうちに天に上げられた』」
(テモテへの第一の手紙3章16節)

ここは、『敬虔の奥義』と呼ばれる個所で
簡単にまとめて表現すると
”目に見えない神が、目に見える肉体をもって人々の前に現れた”
ということです

当時、多くの人々が実際にイエスの姿を見ており
奇跡の業も見聞きし
その噂は諸国民の間に広まっていきました
こうして、たくさんの人がイエスを神と信じ救われていくのですが
そんな人々の信心も
惑わす霊に惑わされていく時代が訪れます

「しかし、御霊は明らかに告げて言う
後の時になると、ある人々は、惑わす霊と悪霊の教とに気をとられて
信仰から離れ去るであろう
それは、良心に焼印を押されている偽り者の偽善のしわざである
これらの偽り者どもは、結婚を禁じたり、食物を断つことを命じたりする
しかし食物は、信仰があり真理を認める者が
感謝して受けるようにと、神の造られたものである
神の造られたものは、みな良いものであって
感謝して受けるなら、何ひとつ捨てるべきものはない
それらは、神の言と祈とによって、きよめられるからである」
(テモテへの第一の手紙4章1-5節)


イエスの名による救いを受け
聖霊の導きに従って自由に生きる身とされながらも
良心というものをなくした偽善者の惑わしによって
再び「律法(おきて)」の奴隷になっていくのは愚かなことです
もし神を知り、信仰をもっているならば
神が造られたものをみな感謝して受け入れるべきであって
「こうでなくてはならない」と決めつけない生き方を選ぶことが大切です

ここでは食物の事について記されていますが
わたしたちが神から与えられるもの全般についてあてはめるなら
例えば病気になったとしても
それもまた受け入れていくということ
つまり
都合が良いことも悪いことも
みな与えられるものは神の御旨として受け入れる度量をもつ
これが信仰なのです

しかし、ご利益信仰になると
都合の悪い出来事は”神の御旨(計画)であるはずがない”と思い
神の御旨は別のところにあるはずだと、無駄に探し
不平不満と共に過ごすようになります
このように
「こうでなくてはならない」と決めつけてしまうと
そうならなかった場合いつも面白くありません

大切なのは
自分の置かれた状況を苦にしないで生きることですが
それは、神への信頼と希望がなくては不可能なこと
だからこそ
何よりもまず信仰が重要なのです

「からだの訓練は少しは益するところがあるが
信心は、今のいのちと後の世のいのちとが約束されてあるので
万事に益となる
これは確実で、そのまま受け入れるに足る言葉である」

(テモテへの第一の手紙4章8-9節)

からだの訓練=修行というものは
少しは益になることもありますが、救いには関係ないものです
一方、信仰は救いに直結し
信仰をもって生きることで人生にも希望が与えられ
こうして、神を知り崇めていると
致命的な不満には至らないものです

ところが、神よりも自分の考えが絶対になると
思い通りに行かなければいつも不満だらけで
それを自分のせいとは思わず
人のせいにしてますます心は荒んで行くでしょう

本当に神を知ると、モノの見方や考え方は変わります
今の自分になっている事、置かれている状況が神の御旨と知り
それが不都合なことであっても受け入れる
これが神に希望をおいている信仰者の姿であり
平安に生きる様子を見ることで
人々はこの人には神がついていると知るのです

先に記した『敬虔の奥義』は
”目に見えない神が、目に見える肉体をもって人々の前に現れた”
ということですが
これは
クリスチャン自身が、目に見えない神の姿を
人々にわかるよう体現していくことでもあります

「これらの事を命じ、また教えなさい
あなたは、年が若いために人に軽んじられてはならない
むしろ、言葉にも、行状にも、愛にも、信仰にも、純潔にも、信者の模範になりなさい」

(テモテへの第一の手紙4章11-12節)

信仰歴が長いから信者の模範になるのではなく
その人がいかにキリストを目に見える形で表しているか
つまり、希望のないような時にも、いよいよ信じて平安を与えられ
神のご計画の中を楽しみつつ生きていく様子こそが
信者の模範となっていくのです

ひとりひとりの人生を通して
お互いが良いものを与えあい、良い感化を受けていくとすれば
それはどんなに幸いなことでしょうか

「神からきた者は神の言葉に聞き従うが
あなたがたが聞き従わないのは、神からきた者でないからである」
(ヨハネによる福音書8章47節)

「しかし、わたしたちは神から出たものである
神を知っている者は、わたしたちの言うことを聞き
神から出ない者は、わたしたちの言うことを聞かない
これによって、わたしたちは、真理の霊と迷いの霊との区別を知るのである」
(ヨハネの第一の手紙4章6節)


イエスの名による救いを受けて”神のもの”になることと
その後、信仰をもって神に従って歩むことにより
わたしたちは迷いの霊に惑わされない生き方ができるようになります

いつまでも「こうでなくてはならない」という律法(おきて)に固執せず
神のご計画を受け入れて
平安に生きる証人となっていくことができますように



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