今週のみことば
5月17日
「それだから、神の安息にはいるべき約束が、まだ存続しているにかかわらず
万一にも、はいりそこなう者が
あなたがたの中から出ないように、注意しようではないか
というのは、彼らと同じく、わたしたちにも福音が伝えられているのである
しかし、その聞いた御言は、彼らには無益であった
それが、聞いた者たちに、信仰によって結びつけられなかったからである」
(ヘブル人への手紙4章1-2節)
「神の安息にはいるべき約束」つまり「救いの約束」が聖書に記されていても
もしそのみことばを信じることができないなら
みことばは役に立ちません
このように、神の言葉というものは
聞く者の心の中に信仰があるや否やによって理解が異なり
その心は神によって常に見られているのです
「と言うのは、神の言葉は生きていて、力があり、もろ刃のつるぎよりも鋭くて
精神と霊魂と、関節と骨髄とを切り離すまでに刺し通して
心の思いを志とを見分けることができる」(同章12節)
そういうわけですから
神の目にはすべてのものが裸であらわにされており
心の思いでさえ、ごまかすことはできません
「さて、わたしたちには
もろもろの天をとおって行かれた大祭司なる神の子イエスがいますのであるから
わたしたちの告白する信仰をかたく守ろうではないか
この大祭司は、わたしたちの弱さを思いやることのできないようなかたではない
罪は犯されなかったが、すべてのことについて
わたしたちと同じように試練に会われたのである
だから、わたしたちは、あわれみを受け
また、恵みにあずかって時機を得た助けを受けるために
はばかることなく恵みの御座に近づこうではないか」(同章14-16節)
神が人間と同じ肉体を持って生れてきた方であるイエスは
罪は犯されませんでしたが
人間としてすべての試練に会われたので
わたしたちの弱さを思いやり、同情してくださる方です
このように、イエスはわたしたちのすべてをご存じで
なおかつ幸いに導いて下さる方であると信じるなら
わたしたちはどんな状況にあっても、必ずあわれみを受け
「時機を得た」ちょうどいい助けを得ることができるのです
「主ご自身、試練を受けて苦しまれたからこそ
試練の中にある者たちを助けることができるのである」
(ヘブル人への手紙2章18節)
洗礼と聖霊のバプテスマを受けて救われた後も
それぞれの人生にはなお試練があり
この世に生きる限り、人間には様々な不安や誘惑が付きまといます
だからこそ信仰を持ち続けていかないと
常に何かを失う心配をする「死の恐怖感」から逃れることもできず
どんなに恵まれた状態に置かれたとしても
そこで平安に生きていくことができないのです
「さて、信仰とは、望んでいる事がらを確信し
まだ見ていない事実を確認することである」
(ヘブル人への手紙11章1節)
自分の人生がこれからどうなっていくのか
それは誰にもわかりませんが
信仰を持って人生を神にゆだねて行く時
そこには思いがけない展開が待っています
今ダメだからと落胆せず
反対に上手く行っているからと傲慢にならず
すべては神のご計画のうちにあることだと信じて
(仮に自分にとって都合が悪くても)開かれた道を歩んで行く
その時には
「救い」の道に入れていただいている事を信じて
その恵みを忘れることなく
実際に助けられた経験もしっかりと覚えておいて
いよいよ確信を持って歩んで行きましょう
しかし
困った時には神を頼っても
自分の道が一見安定してくると、人は感謝を忘れがちです
こうして、自分が神によって救っていただいたのだという感覚がなおざりになると
感謝もなくなり、いよいよ信仰も希薄になってしまいます
結局、信仰がなくなるというのは、神を無視している状態で
神の恵みを感じることもなく、自分の力を過信し
こうして人は神の祝福から自ら離れて行くのでした
このように
人間が神の言葉を信じることなく、無視してしまった最初の出来事が
創世記に記されています
エデンの園という何不自由ない恵まれた環境にいたアダムとエバは
ある日、まずエバが蛇に誘惑されて
神から「食べてはいけない」と言われていた「善悪を知る木の実」を食べ
続いてアダムもこれを食べてしまいます
彼らがもし神の言葉を「絶対」だと信じていたら
このような誘惑にも負けることはなかったでしょう
その結果、彼らはエデンの園を追われ
何不自由ない状態から一転、苦労して生きる運命になりました
神の言葉を信仰を持って聞かなかった最初の例がここにあるのです
人生は誰に出会うかによって大きく変わるもの
エバは蛇に出会った事で罪を犯してしまったように
わたしたちも「惑わす者」と出会えば
その人生は間違った方向へと行ってしまうでしょう
しかし、幸いにも
わたしたちは神であるキリストと出会い
その「救い」にあずかり
今、神の言葉に従う道を歩もうと努力しています
実際に天国も神の姿も見たことのないわたしたちですが
それでも信じて
見えない未来に希望をもって生きている
その心を神はよくご存じで
必ず「時機を得た助け」をもって支え導いて下さいますから
そのひとつひとつの出来事を心に留めて、感謝し
目の前に開かれていく道に従って歩んで行きましょう
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