今週のみことば


10月3日


「さて、ヨシュアは年が進んで老いたが、主は彼に言われた
『あなたは年が進んで老いたが、取るべき地は、なお多く残っている』」
(ヨシュア記13章1節)

カナンの地に入ってから続いていた戦いは一段落しました
これまでにイスラエルと戦って敗れた王は31人にも及び
それほど多くの町が滅ぼされてきたのです
それでもまだ「取るべき地」は残っているのだと
神から告げられるヨシュア
年を取ってなお続く戦いの日々は厳しいものですが
神が共にいて働いて下さるからこその勝利を体験してきた彼は
戦いを通して信仰はいよいよ成長し
残りの人生をかけて神の言葉に従っていくのでした

わたしたちの人生にも様々な戦いがつきもので
一難去ってまた一難と、常に問題があるように思えます
それでも、そこから逃れることを求めるよりも
神の知恵をもって戦うことを選ぶ時
わたしたちもヨシュアが体験してきた勝利を味わい
神への信頼を強くしていくことができるのです
そしてその信頼は、いざという時に発揮されます

自分のやっていることが上手くいかない時や
困ったことが起きた時には
人の心がそこに表れるもの
どうにかしなければ、これでいいのか、と、不安も広がるでしょう
厳しいところばかり通されて、疲れを覚えることもあるでしょう
そのような思いに心が揺れながらも
それでも神さまがついている!と思って日々を生き抜いていく
困難な中にあるからこそ神を求めていく
その先には思いがけない助けがあり
神がなさることの不思議を教えられたら
不安は平安へと変わります

出エジプトの時のモーセは
イスラエル人をまとめるための戦いに明け暮れ
カナンの地に入ったヨシュアも
先住民との戦いに明け暮れました
それらの戦いは、神に望みをいだいているからこそできるもので
いつまでも続く戦いに疲れることはあっても
彼らには神の助けが大きな希望でした

このような戦いの日々は
神を信じない人にとっては愚かと思えるものでしょう
それでも、神に望みを置いて
生涯をかけて神の言葉に従い、命をかけて進んでいく人は
本当の意味で「強い人」なのです
そこには本当の平安があり
神が生きて働く証が伴うからです

カナンの地を「約束の地」として与えると
初めに神から告げられたのはアブラハムでした
その時すでに彼は75歳でしたが
住んでいたハランを出てカナンに向かい
定住するも飢饉で一時エジプトにのがれ
再びカナンに戻り
長い長い旅をして
その間には各所で神の祭壇を築き燔祭をささげています

「時に主はアブラムに言われた
『あなたは国を出て、親族に別れ、父の家を離れ、わたしが示す地に行きなさい
わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大きくしよう
あなたは祝福の基となるであろう』」
(創世記12章1-2節)


その後も神はアブラハムに「この地をあなたの子孫に永遠に与える」と約束し
アブラハムもその言葉を信じ
生涯にわたって従っていきました

このように、神の言葉に従って進み、受ける地がカナンの地
それはわたしたちにとって
定住して平安のある地、つまり天国をさしています
その旅は生涯続くものですが
一人一人の進むべき道は必ず示され
わたしたちは各々に開かれた道を進んでいきます
その道は自分の思いとは違うものかもしれません
そうなると不安や焦りもあるでしょう
それでも歩みをとどめてはいけないのです

自分はすでに年を取り、先は長くないだろうと思う人であっても
「取るべき地」はまだ残されていて
神から来る助けと平安を頼りに前進を続けなくてはなりません
その間には
そういった神からの助けや平安なしに人は生きられない事も
よく知るべきなのです

聖書を読むと
神の導きと、それに従う人の葛藤と
信仰の歩みの結果がわかります
神が人をどのように導いていかれるのか
その心を知って自分の信仰生活に生かし
本当の平安を求めて進んでいきましょう



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