今週のみことば


11月7日


「主は彼らのために士師たちを立て、士師と共にいて
その士師の存命中敵の手から救って下さったが
それは圧迫し迫害する者を前にしてうめく彼らを哀れに思われたからである
その士師が死ぬと、彼らはまた先祖よりいっそう堕落して
他の神々に従い、これに仕え、ひれ伏し
その悪い行いとかたくなな歩みを何ひとつ断たなかった
主はイスラエルに対して怒りに燃え、こう言われた
『この民はわたしが先祖に命じたわたしの契約を破り
わたしの声に耳を傾けなかったので
ヨシュアが死んだ時に残した諸国の民を
わたしはもうこれ以上一人も追い払わないことにする
彼らによってイスラエルを試し
先祖が歩み続けたように主の道を歩み続けるかどうか見るためである』
主はこれらの諸国の民をそのままとどまらせ、すぐ追い払うことはなさらなかった
彼らをヨシュアの手に渡すこともなさらなかった」
(士師記2章18-23節)

ヨシュアの死後、神の業を知らない世代が興る時代が来ると
イスラエルの民は神を捨て、他の神々に仕えるようになりました
そのため神は怒って、イスラエルを周りの敵に渡されたので
彼らは苦境に立たされます

そこで、神はイスラエルを導くために「士師(さばきづかさ)」を立て
その存命中は敵の手から救ってくださいましたが
士師が死ぬと彼らは再び神を捨ててしまうのでした

「カナンの地の住民と契約を結んではならない」
「住民の祭壇は取り壊さなくてはならない」
この2つの契約にイスラエルは従うことができなかったので
神はもう彼らの前から敵を追い払わないと宣言します

そもそも、ヨシュアの時代にカナンの国民が残されたのは
神のご計画によるものでした
つまり、この諸国民を残すことで
イスラエルの民がその後どのような行動をとるのか試みられたのです
そしてイスラエルは見事に神を裏切ってしまいました

心配事が無くなると
人の心は神から離れてしまいがちです
そして、目に見えるものや人に心を奪われるのです
それまでどれほど大きな神の助けを経験していても
人はこうして簡単に神を捨てるので
わざわざ周りに「災いの種」が残されており
ずっと試みられていくのでした

今わたしたちの心の中にも神に従わない思いが残され
いつも「不信」という葛藤が起きているのではないでしょうか
思うようにならなければすぐに神を否定したくなり
上手くいけば自分の力を過信する
このような勘違いを正すために
神は人間の立場というものをわからせる試練を与えるので
それはしばしば厳しいものになっています

しかし
そのたびに神に対する信頼を強める人は幸いです
聖書に登場する神に従う人々は
神の定め(運命)に従って歩みました
それは、その道は厳しくても必ず幸いに至ると知っているからです

「すべての訓練は、当座は喜ばしいものとは思われず
むしろ悲しいものと思われる
しかし後になれば、それによって鍛えられる者に
平安な義の実を結ばせるようになる」
(ヘブル人への手紙12章11節)


「あなたがたをキリストにある永遠の栄光に招き入れて下さったあふるる恵みの神は
しばらくの苦しみの後、あなたがたをいやし、強め、力づけ
不動のものとして下さるであろう」
(ペテロの第一の手紙5章10節)


「自分には良いことがない」「良い時がない」と人はいいますが
物事も時もすべては神が決めることで
神が定めたようにすべては動いていきます
その流れの中で必ず良い時もあるにもかかわらず
それに気づかず、見ようともせず
文句を言うのはもったいないこと

人が神に代わって業をすることはできません
そういう自分のレベルを知って
傲慢にならず、卑下もせず、ただ感謝して進むことを心がけましょう
開かれた道を歩む時には
自分に足らない力は必ず神が補ってくださると信じれば
恐れることがありません
今できることを一生懸命しながら生きる姿は
人の心を打ち
神もそれを喜んでくださいます

こうして神から用意された道に従って歩む人にとって
試練は決して喜ばしいものではないにしても
そこで訓練することで人は鍛えられると共に
神の働きと助けを実感して
本当の平安を知ることができるようになるのです
そういう経験を重ねれば
その信仰は不動のものとして成長していくでしょう

申命記8章には
40年間の荒野の旅の間
神はイスラエル人が神に従うや否やを試みると同時に
そこには必ず助けが与えられたことが記されています
飢えた時にはマナが、渇いた時には水が
必要に応じて用意されたのです

試練は辛いものであっても
すべて神の守りのうちにあることと信じる事ができれば
わたしたちはどんなにか平安でいられるでしょうか
人は皆、運命の道を歩みます
それが自分の考えと違っていても、神の定めた道を歩む
聖書に記された奇跡の業を覚えておいて
それを思い出しながら
人生に役立てていくことができれば幸いです



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