今週のみことば


12月12日


「主はギデオンに言われた
『あなたの率いる民は多すぎるので
ミディアン人をその手に渡すわけにはいかない
渡せば、イスラエルはわたしに向かって心がおごり
自分の手で救いを勝ち取ったと言うであろう
それゆえ今、民にこう呼びかけて聞かせよ
恐れおののいている者は皆帰り、ギレアドの山を去れ、と』
こうして民の中から二万二千人が帰り、一万人が残った」
(士師記7章2-3節)

神からイスラエルを救う士師として選ばれたギデオンの元には
ミディアン人の大軍と戦うために三万二千の兵力が集まっていました
ところが神はギデオンに対して、この人数を減らすよう命じます
それは、このまま戦って勝利したなら
イスラエルは心がおごり、自分たちの力で救いを勝ち取ったと
勘違いすることがわかっていたからです
そこでまず、「戦いを恐れる者」が去り
一万人が残りました

しかし、神は一万人でもまだ多すぎるとして
彼らの中から更に三百人を選別させます
すなわち、彼らを水辺に連れて行き、水を飲ませ
「犬のように舌で水をなめる者、ひざをついてかがんで水を飲む者」を別にし
「水を手にすくって飲んだ者」三百人を選んだのでした

こうして一気に兵力が減らされた後
神はギデオンに対して敵陣に下っていくように命じますが
もしそれが恐ろしいなら、従者を連れて
敵陣の中で語られている話を聞きに行けと言われるのです
その前に、「わたしは彼らをあなたの手に渡す」と、勝利を約束されていても
ギデオンはやはり恐ろしかったのでしょう
その言葉に従って、まずは従者と敵陣の様子を見に行きました

そこで見たのは
”いなごのように”数が多い敵と、数え切れないほどのラクダ
そこに三百の兵で戦いを挑もうというのです
しかしそこでは、ある夢の話が語られていました

「わたしは夢を見た。大麦の丸いパンがミディアンの陣営に転がり込み
天幕まで達して一撃を与え、これを倒し、ひっくり返した」
「それは、イスラエルの者ヨアシュの子ギデオンの剣に違いない
神は、ミディアン人とその陣営を、すべて彼の手に渡されたのだ」

この夢の話と、その意味を知ったギデオンは神に対してひれ伏し
勝利の約束を確信して、出陣するのでした

「主が勝利を得られるために
兵の数の多少は問題ではない」
(サムエル記上14章6節)

「主よ、あなたは力のある者にも無力な者にも
分けへだてなく助けを与えてくださいます
わたしたちの神、主よ、わたしたちを助けてください
わたしたちはあなたを頼みとし
あなたの御名によってこの大軍に向かってやってきました
あなたはわたしたちの神、主であって
いかなる人間もあなたに対抗することができません」
(歴代誌下14章10節)


士師の時代が過ぎ、やがてイスラエルを王が統治する時代になっても
彼らの戦いは、すなわち神の戦いであり
彼らの兵力によらず、力のあるなしによらず
神は助けを求める者を常に勝利へと導いて下さっています

戦いにおける兵の数は
この世にあっての財力や地位や名誉と同じこと
多くの人はそれに望みを置き
何も持たない者は人生の負け組になってしまうと思いがちですが
神を信じる者は
敵が何万人いようとも
わずか三百人で勝利を得させる神が共にいてくだされば
どんな困難も乗り越えていけると
神の力に希望をおいて進むことができます

また
小心者のギデオンが勝利を確信できるように
神は何度も「しるし」を与えてくださいました
愛の神は、そこまで配慮のある神なのです

わたしたちは小さく力がなくても
神は”分けへだてなく助けを与えてくださいます”から
どうぞ困難に直面しても希望を失うことなく
ただ神の助けを信じて
自分の進むべき道を進んでいきましょう



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