今週のみことば


7月18日


「ラハブは言った『あなたがたの仰せのとおりにいたしましょう』
こうして彼らを送りだしたので、彼らは去った
そして彼女は赤いひもを窓に結んだ」
(ヨシュア記2章21節))

イスラエルの偵察隊を助けた遊女ラハブは
イスラエルの民がエリコに攻め入って来る際には
自分とその親族を助けてくれるように頼み
救いの約束のしるしとして「赤いひも」を窓に結びます

それはちょうど
イスラエルの民の出エジプトを拒んだパロ王に対して
神が「滅ぼす者」をつかわした時
柱と鴨居に血を塗った家だけは助けられた「過越し」にも似ており
キリストの十字架以降は
イエスの血による洗礼のバプテスマを受けることにより
人は救われた者になることも共通しています

こうして
いつの時代も人は「救い」を求め
神との契約(救いの約束)を信じてきました
その約束はみな信じる者でなければ受け入れることはなく
本当に救われるのかどうか不確かな状況であっても
神はその人の心を見ています

本来ならばカナン人として滅ぼされるはずであったラハブも
イスラエルの神こそ天地創造の唯一の神であると信じ
窓から赤いひもを垂らすというあやふやな救いの約束を信じて実行しました

もし、自分で勝手な神(自分の思い)を作れば
このようなあやふやな約束は信じることも従うこともできず
同族であるカナン人に密告した方が有利であると思ったかもしれません
それでも
イスラエルの民にカナンの地を与えると約束したのは神であり
その神の不思議な業を伝え聞いていましたから
どう考えてもこの神は本当の神であると信じ
その神を求める心がラハブにはあったのです

一方、イスラエルの偵察隊にとっても
ラハブという得体のしれない女との契約は
神を信じていなければ出来ないことでしょう
イスラエル人もラハブも
共に神を信じるという信頼関係があったからこそ
それはお互いの救いへとつながって行くのでした

「地を造られた主、それを形造って堅く立たせられた主
その名を主と名のっておられる者がこう仰せられる
わたしに呼び求めよ
そうすれば、わたしはあなたに答える
そしてあなたの知らない大きな隠されていることを、あなたに示す」
(エレミヤ記33章2-3節)


天地創造の唯一の神は
”わたしに呼び求めよ”と言われます
神が見られるのは、その心に信じる思いがあるかどうかで
わたしたちは今どうするべきかを
神に問い、ゆだねていく、その信仰心が常に問われているわけです

仮に同じ神の奇跡を見ても
そこに神を見出す人もあれば、見出さない人もあるでしょう
その中でラハブは真の神を見た人です
洗礼のバプテスマを受け
神と救いの契約をしたクリスチャンは
ラハブのただ純粋に神にすがる思いと同様に
心から神を信頼し
すでに日々助けられていることに感謝して歩むことが大切なのです

ヨハネによる福音書2章の『カナの婚礼の奇跡』において
ブドウ酒がなくなった時
大きな水がめに水を汲んでくるように命じられ
その通り行動したしもべだけが
水がブドウ酒に代わる奇跡の一部始終を見たように
その行動に何の意味があるのかと疑問をもつようなことをさせられることがあっても
あるいは理不尽な立場に置かれるようなことがあっても
その先に何があるのかは進んでみなければ
すなわち、神の導きに従ってみなければわからないことです
その時従った者は
結果的には恥をかくこともないようにしていただけるので
神の救いに希望を置く生き方がどんなに幸いかがわかります
それは
どんな時にも神を仰ぎ見る歩みができる人には
神からの報いがあるからです

カナの婚礼にはイエスが招かれていたように
わたしたちの人生にも救い主であるイエスが共におられるならば
どんな立場に置かれても大丈夫であることを
わたしたちは自分の身をもって証明することができます

イエスと共にあれば、困難の中にもどんな道が開けてくるかわかりませんが
そのために大切なのは
常に「山」にのがれることです
イスラエルの偵察隊がラハブの元を去る時も
”山に3日間かくれているように”と勧められそのとおりにしました
山とは神のおられる教会の例えでもあります
教会には救いがあり、神の知恵が満ちているのです

「ああ主なる神よ
あなたは大いなる力と、伸べた腕をもって天と地をお造りになったのです
あなたのできないことは、ひとつもありません」
(エレミヤ記32章17節)


過去に辛く悲しい思いをしたことも
理不尽だと怒ったことも
困り果てたことも
イエスと共にあればすべての経験は益になっていきます
人間的な思いで見れば「なぜ?」と思うようなことでも
そこに神の御旨を見出し、受け入れる時
必ず助けがあり
乗り越えることが出来るようにして下さるからです

天地創造の主、全能の神が共にいて下さる事を信じ
その救いの約束を信じて
常に神の導きに従って歩んでいきましょう



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