今週のみことば


8月8日


「ヨルダンの向こう側、すなわち西の方におるアモリびとの王たちと
海辺におるカナンびとの王たちとは皆、主がイスラエルの人々の前で
ヨルダンの水を干しからして、彼らを渡らせられたと聞いて
イスラエルの人々のゆえに、心は消え、彼らのうちに、もはや元気もなくなった」
(ヨシュア記5章1節)

エジプトを出てカナンの地を目ざして旅してきたイスラエルの人々が
ついにヨルダン川を越えたと
しかも、神がヨルダン川の水を干し枯らして渡らせたと聞き
カナンの地に住むアモリ人やカナン人の王たちは非常に恐れました

人の心は弱いもので、イスラエルの話を聞いただけで
すでにカナンの人々が意気消沈してしまったように
真の神を頼りとしていなければ
強い人の前ではたちまち負けた気持ちになってしまうことでしょう

その真の神を頼りとしてエジプトを出たイスラエル人も
旅の間には自分の心に負けて
神の前にたびたび罪を犯しています
彼らは困難に直面するたびに神を信頼するよりも文句を言い
指導者を大いに困らせてきました

エジプトを出て40日後には
実際にカナンの地の前まで来たにもかかわらず
その地の様子をさぐる斥候隊の報告を聞いて
悪く言いふらす者があり
彼らは自ら神の約束の地に入ることを拒んだのです
その結果、一日を一年として数え
その後40年間も荒野を遠回りして旅することとなったのでした
そして
40年の間には
エジプトを出てきた世代は、ヨシュアとカルブをのぞいて
すべてカナンの地を見ることなく荒野に死んでいきます

「イスラエルの人々は40年の間、荒野を歩いていて
そのエジプトから出てきた民、すなわち
いくさびとたちは、みな死に絶えた
これは彼らが主の声に聞き従わなかったので
主は彼らの先祖たちに誓って、われわれに与えると仰せられた地
乳と蜜の流れる地を、彼らに見させないと誓われたからである」
(ヨシュア記5章6節)


神のご計画は人が止めることのできるものではなく
カナンの地を与えるとの約束は、ずっと変わらないものでした
偵察隊が見たカナンの地には、豊かな産物があり
その恵みを見せてもらったにも関わらず
今まさにカナンの地に入るべきとの神の時をのがし
大男が住んでいる→殺されるとの恐怖心から勝手に逃げ出したのは
神の助けがあるとの信仰がなかったからです

このように
人は自分の考えで簡単に目の前の天国を捨ててしまいます
すでに何度も助けられながら、そのたびに感謝を忘れ
また問題が起こると文句を言う・・・を繰り返す
いつまでもつぶやき続ける民は
結局自らの愚かさゆえに天国を遠ざけるのです

わたしたちの信仰生活においても
口では簡単に「神に従う」と言いつつ、そこに変な理屈をつけて自分を義とし
自分の思い通りに歩もうとするのは
自分の心の貧しさのためです

その「心の貧しさ」とは
神よりもお金や地位や名誉を愛する心であり
それらを与えられるためにこそ信仰し
神から「もらう」ことばかりを考えて
自分の思い通りに事が運ばないといつも文句を言うのです

人は自分の「大切なもの」のために強くなることができますが
その大切なものがお金や名誉ならば
単に強欲になるばかりで
その心が神に喜ばれる者として成長することはありません

一方、「大切なもの」が家族である場合には
その愛のゆえに人は本当に強くなることができるでしょう
更には、最も大切な存在である神のためにこそ
わたしたちは思うようにならないことも耐え忍んで受け入れ
その先にある助けに希望を置いて進んでいきます
それが、神から愛されている者の当然取るべき道だからです

「神の御旨を行って約束のものを受けるため
あなたがたに必要なのは忍耐である」
(ヘブル人への手紙10章36節)


むかし、信仰熱心だといわれる人が
自分の信仰を「生前贈与の信仰」だと語っていました
それは、この世にあってどれだけ神さまからたくさん「もらう」か
そこにしか興味がないということ
つまり、死んでから行く天国などどうでもいいばかりか
この世にあって天国(=神の助け)を体験することも知らず
実際にそれを見ることも味わうこともなく、もちろん感謝もなく
自ら天国を拒否して歩んでいるのです

いったいわたしたちは今に至るまで
どれほどの神の助けを与えられてきたことでしょうか
それを全く考えないで
ただ自分の欲に任せた願いばかりを訴え続けるのは
結局カナンの地に入れなかったイスラエルの民と同じです

わたしたちの人生には荒野の旅のような困難があり
不安材料は尽きません
それでも、どんな過酷な旅の中でも文句を言わず従ったヨシュアやカルブのように
困難の中も神と共にそこを乗り越える忍耐を学び
戦いの中にも神の救いを信じていきましょう
その時には必ず助けがあり
この世にあっての天国を体験することができます

どうぞ、ひとりひとりが神にあって強くなり
その信仰が確実に成長していきますように



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