今週のみことば


10月29日


「ダビデは心に思った
『このままではいつかサウルの手にかかるにちがいない
ペリシテの地に逃れるほかはない
そうすればサウルは、イスラエル全域でわたしをさがすことを断念するだろう
こうしてわたしは彼の手から逃れることができる』
ダビデとその兵はおのおのの家族と共にガトのアキシュのもとに身を寄せた
ダビデは二人の妻、イズレエルのアヒノアムと
カルメルのナバルの妻であったアビガイルを連れていた
ダビデがガトに逃げたと聞いたサウルは二度とダビデを追跡しなかった
ダビデはアキシュに言った
『ご厚意を得られるなら、地方の町の一つに場所をください
そこに住みます
僕が王国の首都で、あなたのもとに住むことはありません』
その日、アキシュは彼にツィクラグを与えた
こうして、今日に至るまでツィクラグはユダの王に属することになった
ダビデがペリシテの地に住んだ期間は、一年と四カ月であった」
(サムエル記上27章1-7節)

これまですべてのことを神に聞き従ってきたダビデですが
ここへきてサウルに追われ続けることに疲れたのでしょうか
ペリシテ人の地に逃れることを自分で決めています
600人の兵とその家族を連れている彼には責任があり
彼らを養っていくためにもとりあえずアキシュ王に頼るのでした

600人の兵とその家族全員となると相当の人数になりますから
ダビデはアキシュ王に気を使って
首都から離れた所に彼らの居住地を求め
アキシュもまたそれを承認し、ツィクラグという町を与えました

こうしてダビデは
サウルの追撃を恐れて、ペリシテ人の町に1年4カ月住むことになります
人間は「恐れ」が来ると、人を頼るようになり
かつては単身でゴリアテを討ったダビデでも
「神は信じる者を必ず助けてくださる」との確信がゆらぎ
恐怖のために信仰が落ち込むこともあるわけで
その弱さを見る時に
やはり人間はみんな人間なのだということが分かるのです

しかし
そんな弱さを見せながらも
ダビデは神から離れたわけではありませんでした
彼はペリシテ人の敵であるイスラエルの町を攻撃しているとアキシュ王にウソをつき
その実、イスラエルの敵であるアマレク人等を襲って全滅させます
しかも、そのウソがばれないために
敵の人間を口封じのためにすべて滅ぼし
家畜や衣類などの戦利品だけを持ち帰ったので
アキシュ王はすっかりダビデを信用するのです
『彼は自分の民イスラエルにすっかり嫌われたから
いつまでもわたしの僕でいるだろう』(12節)


イスラエルの敵であるペリシテ人の地にあっても
ダビデは神を信じるからこそ、強くそして賢く生きていきました
人間は弱く、誰も完璧な人はいません
様々な試練から来る恐怖で心が揺れても
それでも神に頼ることをやめないダビデには知恵が与えられ
アキシュ王はすっかりだまされてしまいます

わたしたちも世の中にあって日々戦いの中にあるわけですが
救われているクリスチャンはダビデと同じように必ず助けが与えられます
その時には
自分の心の中にある「神を信じない心」と戦わなくてはなりません
どんなに心が揺らぐようなことがあったとしても
決して信仰を捨ててはならない
その思いをしっかりと持って
新しい週に踏み出していきましょう



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