今週のみことば


8月20日


「ダビデがサウルと話し終えた時、ヨナタンの魂はダビデの魂に結びつき
ヨナタンは自分自身のようにダビデを愛した
サウルはその日、ダビデを召し抱え、父の家に帰ることを許さなかった
ヨナタンはダビデを自分自身のように愛し
彼と契約を結び、着ていた上着を脱いで与え
また自分の装束を剣、弓、帯に至るまで与えた」
(サムエル記上18章1-4節)

ゴリアテを討ち取り、イスラエルに勝利をもたらしたダビデは
サウル王の前に連れてこられました
この時からダビデはサウル王の家来として召し抱えられましたが
サウル王の息子ヨナタンはダビデを自分自身のように愛し
やがてサウル王から命を狙われることになるダビデを助けます

本来ならば次の王となるべき王子の立場でありながら
ヨナタンは自分の持っているものをダビデに与え
彼を助ける者として用いられていきます
こうしてダビデは神に祝された者として
本来持っていなかったものまで与えられ
どんな戦いの中も、神の愛によって助けられていくのでした

こうして戦いの先々で勝利をおさめたダビデは
やがてイスラエルの女たちから
『サウルは千を討ち、ダビデは万を討った』
と歌われるようになります
それはサウル王にとっては屈辱的なことでした

「サウルはこれを聞いて激怒し、悔しがって言った
『ダビデには万、わたしには千
あとは、王位を与えるだけか』
この日以来、サウルはダビデをねたみの目で見るようになった」(8-9節)


次の日、神からの悪霊がサウルに降ると
ダビデはいつものように竪琴でサウルを慰めていましたが
サウルは手にしていた槍でダビデを襲います
しかし、二度とも失敗に終わりました

すでに神の霊が離れ去ったサウルと
神が共におられるダビデの差は歴然としており
そのためサウルはダビデを恐れ、これを遠ざけようと
今度は千人隊の長に任命します
するとダビデはどこでも先頭に立って戦い
神が共におられ、常に勝利して帰還したので
サウルはいよいよダビデを恐れます
一方、イスラエルもユダも
全ての人々がダビデを愛するようになりました

その後サウルは
自分の娘をダビデの嫁にすることを約束し
ペリシテ人との戦いに出して、殺そうとはかります
ところがそこでもダビデは勝利し
サウル王の娘ミカルを妻とするのでした

「サウルは、主がダビデと共におられること
娘ミカルがダビデを愛していることを思い知らされて
ダビデをいっそう恐れ、生涯ダビデに対して敵意を抱いた
ペリシテの将軍たちが出撃してくると
ダビデはそのたびにサウルの家臣のだれよりも武勲を立て、名声を得た」(28-30節)


サウルは自らの過ちによって神から見放されたわけですが
神が離れ去ってしまってからのサウルは
何をやっても上手くいかなくなりました
かつては神によって選ばれ、油注がれて王になり
神の助けによって戦いに勝利したにも関わらず
彼は神への感謝を忘れ
自分の愚かさを省みることもなく
ただダビデをねたんで、心は荒んでいきました

「ねたむ」とは
”他人が自分よりすぐれている状態をうらやましく思って憎むこと”
人間には人それぞれの優れた所があり
他の人にあるものが自分にはないと思うと
うらやましくもなるでしょう
しかし、自分にも何か与えられたものがあるはずなのに
それを探す努力をせず
ただ人をうらやんで憎むのは愚かなこと
さらには
ねたみを持つことで悪霊が降ってくるとなれば
もはや自らが滅びを招いているわけです

一方ダビデは
何度もサウルに殺されそうになりながら上手にかわし
どんな戦いの中も勝利していきました
それは
ダビデが常に神を求め
神もまたダビデと共にあって彼を助けたからです

少年の時に神に選ばれ、王として油を注がれたダビデですが
彼の人生は戦いの連続でした
本当に辛いばかりの日々ではあっても
その戦いの日々を通してダビデはいよいよ神に対する信仰を厚くし
王にふさわしい人物として整えられていったのです

このように
ダビデが戦ってきた日々は
わたしたちがこの社会にあって
思うようにいかない人生を信仰によって乗り越えようとするのと同じこと
何があっても神への感謝を忘れない人と、そうでない人の差は
ダビデとサウルの祝福の差に表れていて
その差はどんどん広がるばかりです

イエスの名によって救われたクリスチャンであっても
情けない目に会うことも多々あるでしょう
それでも、それをぐずぐず思っていると
その心にサタンが働くので注意が必要です

世の中でも
人から愛された者は、愛を知っており、人を愛することができるはずです
反対に、愛を知らない人はその心が荒んで、人を愛することができません
このように
人から愛されたかどうかに関わらず
神に救われた者は、神に愛された者であり
神を知る者です
神がどのような方であるかを本当に知っていれば
わたしたちは神から離れる(愛さない)わけにはいきません
なぜなら
神は人のために命を捨てるほどの愛の方で
常に人の心を思いやってくださる方であること
人生の問題に勝利する秘けつは神にあると知っているからです

何か問題があると自分の力と頼ろうとするサウルと
神の知恵と力に頼ろうとするダビデ
悪霊に悩まされるサウルと
いつも神が共にいるダビデ

この違いをよく知って
神がどのような方であるかを学び
神と共にいてくださる人生の幸いに改めて感謝していきましょう



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