<イスラエル12部族について>
(創世記32章29節)
「その人は言った『お前の名はもうヤコブではなく、
これからはイスラエルと呼ばれる』」
伯父ラバンのところから
家族を連れて逃げている途中
ヤコブは神と格闘して勝ったので
後に
“イスラエル”=“インシャラー(勝つ者)エル(神)”
と呼ばれることになった
ヤコブには12人の息子がいた
ルベン・シメオン・レビ・ユダ・イッサカル・ゼブルン
ダン・ナフタリ・ガド・アシェル・ヨセフ・ベニヤミン
ヨセフは兄弟にねたまれ
奴隷としてエジプトに売られたが
最終的にはエジプトの宰相になり
父親と兄弟をエジプトに迎える
ヤコブの子孫は
イスラエル人としてエジプトで増えていき
長い年月の間に虐待されるようになったので
モーセに導かれてエジプトを出た
40年の荒野の旅の末に
ヨルダン川を越えてカナンの地に入り
12部族にわかれて定住する
イスラエルの12部族は以下のとおり
ルベン・シメオン・ユダ・イッサカル
ゼブルン・ダン・ナフタリ・ガド・アシェル
マナセ・エフライム・ベニヤミン
ここにレビとヨセフの名はない
レビは祭司職という特別な任務を持ち
各地に分散して住んでいた
そしてヨセフの代りに
彼の息子マナセとエフライムの名が入っている
ヤコブ(イスラエル)は死ぬ前に
12人の息子たちに対して遺言をした
その中で四男ユダからは
イスラエルの指導者が出ることが預言されている
(創世記49章8節)
「ユダよ、あなたは兄弟たちにたたえられる
あなたの手は敵の首を押さえ
父の子たちはあなたを伏し拝む」
この10節には
「王笏(おうしゃく=王の持つ杖)はユダから離れず」
とあるように
ユダ族からダビデが王として選ばれ
その後ダビデの子孫が王位を継いでいくことになる
ダビデ王の時代には
身内であるユダ族はダビデに従ったが
他の部族とはしばしば対立している
それでもダビデの子ソロモンの時代までは
イスラエルは統一国家だった
ソロモンの子レハベアムの時代になって
北部イスラエル王国と南部ユダ王国が分裂
南部のユダ王国には
ユダ族・ベニヤミン族・レビ族が
北部のイスラエル王国には
それ以外の10部族がいた
バビロン捕囚で国が失われた後
ユダ王国の人々はイスラエル国を再建し
一方、北部のイスラエル王国の10部族は
行方知れずになった