今週のみことば


5月20日
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「さて、ティルスの王ヒラムは、ソロモンが油注がれ
父に代わって王となったことを聞き、家臣を遣わしてきた
ヒラムは常にダビデと友好関係にあったからである
ソロモンも使節をヒラムのもとに遣わして、こう言わせた
『ご存じのとおり、父ダビデは
主が周囲の敵を彼の足の下に置かれるまで戦いに明け暮れ
その神なる主の御名のために神殿を建てることができませんでした
今や、わたしの神、主は周囲の者たちからわたしを守って
安らぎを与えてくださり、敵対する者も、災いをもたらす者もいません
ここに至ってわたしは、わたしの神、主の御名のために
神殿を建てようと考えています
主が父ダビデに
”わたしがあなたに代えて王座につかせるあなたの子が
わたしの名のために家を建てる”と言われたからです
それゆえ、わたしたちのためにレバノンから杉を切り出すよう、お命じください
わたしの家臣たちもあなたの家臣たちと共に働かせます
あなたの家臣たちへは、仰せのとおりの賃金をわたしが支払います
ご存じのように、当方にはシドン人のような伐採の熟練者がいないからです』」
(列王記上5章15-19節)
*注・・・聖書によっては5章1-6節となっています


ここからソロモンによる神殿の建設が始まります
ソロモンはまず、その材料を調達するにあたり
かねてよりダビデと友好関係にあったヒラム王に
木を切り出す技術者の派遣を依頼しました
イスラエルには伐採の熟練者がいなかったからです

折しも、ヒラム王からは
ソロモンが国王に就任したということで家臣が遣わされており
ダビデの時代から続く友好関係を
ソロモンはそのまま保ちます
神殿建築協力のお願いをする際にも
相手に不利にならないように
相応の賃金を支払う約束をする等の誠意を見せたので
ヒラム王は大いに喜んで協力するのでした

「主はその約束のとおり、ソロモンに知恵を授けられた
ヒラムとソロモンの間には平和が保たれ
二人は条約を結んだ」(26節)(*12節)


ソロモンは自分の国を統治する時と同様に
他国に対しても武力を用いず
知恵を用いた平和的な対応で信頼を得ました
その知恵はすべて神から出たもので
神はこうしてソロモンへの約束を果されたのです

この当時
力のある者は力で相手を従わせるのが常でしたが
ヒラム王への対応を見ると
ソロモンは自分の国にどんなに力があっても
相手の国を見下さず、尊重している様子が分かります
その様子を見たヒラム王は
『主はこの大いなる民を治める聡明な子をダビデにお与えになった』(21節)(*7節)
と感心しました

このように
ソロモンが戦わず、相手に仕事をもちかけ
支配しないで、友好国として平和に過ごす知恵を見る時
わたしたちも周りの人々とのトラブルを回避するために
神の知恵を用いて賢く対処することが必要だと教えられます

イスラエルは
王が神を頼りとすることで平安を得ており
国は平和で、国民は幸せでした
その導きには「神を信じる心」が第一になっていましたから
そこに神の心があることで
相手を尊重して丁寧に扱う様になり
自ずと戦いは回避されたのでした
そればかりか
ソロモンはその知恵によって自国に利益ももたらし
こうして神殿建築の材料は整えられていきました

人生には楽しい事もあれば辛い事もあり
わたしたちはみな世の中の現実の中で生きています
そんな中で
”神にあって進む者にはさいわいがある”
と、いつも教えられるように
信じる者には必ず神よりの知恵と導きがあって
その体験が神を信じる喜び(感謝)へとつながって
どんな時にも必ず何とかなると
希望を持つことができるようになるのです

一つの問題が解決すると
人はホッとして、ついでに神からも離れがちですが
ソロモンは平和な時代が来た時にもいよいよ神を頼り
そのために国は繁栄していきました

しかし
戦争をしない平和主義者のソロモンでしたが
彼の晩年は
数多くいた妻たちの機嫌を取るために
偶像礼拝をするようになってしまいます
それがやがて国を二分する事態に発展するのを見る時
ただあちこちに良い顔をしていれば平和なのではなく
あくまでも神を第一とする信仰があってこそ
わたしたちには神の知恵が与えられ
その正しい道を歩む先に
本当の平安(平和)があることがわかるのです

幼い子どもが小さな事を喜んでいるのを見ると
これが”幸せを上手につかんでいる姿”なのだと思わされます
大人になると自分の欲が先行するため
自ら幸せから離れがちですが
「神を信じる心」を第一として歩む生き方を大切にして
幸せを上手につかんでいくことができますように



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