今週のみことば
9月16日
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「ナアマンは神の人の言葉どおりに下って行って
ヨルダンに七度身を浸した
彼の体は元に戻り
小さい子どもの体のようになり、清くなった」
(列王記下5章14節)
ナアマンは重い皮膚病を癒してもらうために
敵国イスラエルにやってきました
そこでアラム(スリヤ)王の手紙をイスラエルの王に渡すのですが
信仰のないイスラエルの王は
アラムの王が言いがかりをつけてきたと思って激怒します
すると
それを聞きつけた預言者エリシャは
自分のところへナアマンを来させるように告げました
早速エリシャのところへ行ったナアマンを出迎えたのは
エリシャではなく使いの者でした
しかも彼はエリシャからの伝言として
『ヨルダン川に行って七度身を洗いなさい』
というのです
エリシャのところへ行けば
当然エリシャ自身が出てきて祈祷してくれるものと思っていたナアマンは
この扱いに怒って帰ろうとします
しかし
ナアマンの家来が説得したので
彼は思いとどまり
エリシャの言葉に従ってヨルダン川で身を洗います
しかも七回も・・・
ここでは
一回目、二回目と少しずつ良くなったとは記されておらず
七回目で
ナアマンの病気は完全に癒された、とありますから
途中で本当に大丈夫なのかと
不安になったのではないでしょうか
このように
癒す方法が自分の考えと違っていたからと言って
一時は怒って帰ろうとしてしたナアマンを
説得した家来の言葉に
ナアマンは思いを変えました
元はと言えば
イスラエルには預言者がいて
どんな病も癒されるのだと
イスラエルから連れてきた少女が語った言葉さえ
受け入れたナアマンでしたが
彼はここでも
大切な一言を受けとめて従うことにより
現実に神の奇跡を見るのでした
こうして不治の病が癒されたナアマンは
心から神に感謝して
『イスラエルのほか
この世界のどこにも神はおられないことが分かりました』
と言って
エリシャに贈り物を渡そうとします
しかしエリシャは
『わたしの仕えている主は生きておられる
わたしは受け取らない』と言い
受け取ろうとはしませんでした
そこでナアマンはエリシャに
イスラエルの土を持ち帰らせてくださいと願い出ます
(自国に戻ってその土で祭壇を築き
焼き尽くす捧げ物をしようとしたようです)
そして
今後はイスラエルの神以外に対して
焼き尽くす捧げ物はしないと宣言した上で
ただひとつだけ
自分の主人であるアラムの王が
偶像に対して礼拝する際には
自分も形だけ同じようにしなくてはならないので
それだけは許してほしいと願うのでした
するとエリシャは
『安心して行きなさい』
と言いました
今やナアマンにとって本当の神は
自分を癒してくれたイスラエルの神だけだという
彼の本心を
エリシャは分かっていたからでしょう
この律法に厳しい時代にあっても
神は「心を見る方」ですから
仕方がない場合には
偶像に身をかがめることをとがめないという
神の寛容をエリシャは示しています
そして、ここを読む時には
現代にあっても
クリスチャンが仕事上(生活上)どうしても
偶像と無縁ではいられない場合の対処をどうするのか?
という問題について
答えが示されていることが分かります
さて、こうして
元はイスラエルの神を知らなかったナアマンが
奇跡を体験して
真の神を信じるに至るには
「イスラエルの少女の言葉」と「家来の言葉」が
重要な役割を果たしており
もしそれをナアマンが受け入れなかったら
病の癒しもなかったわけです
実際にナアマンは
一度エリシャの言葉を拒否しています
それは
病をいやす方法に納得がいかなかったためで
彼の心の中には
神への信頼がなく
自分の思いに支配されていたからでした
確かに
”ヨルダン川に身を七度浸す”
というのは
ナアマンにとって非常に意外なことでしたが
出来ないほど難しいことでもありません
難しいとすれば
人前で裸になって水に入る→恥をあらわにする
ということでしょうか
あるいは
あまりに簡単なことを言われると
バカにされているようにも感じたかもしれません
人生にあって
わたしたちは神から何をさせられるかわからず
どのような道を歩むことになるのか
誰もにわからないことです
それでも
神の言葉は必ず成り
そのまま受け入れれば
幸いを味わうことができるのは確かですが
問題なのは
自分の心の中が
神以外の思いで支配され
神の言葉を聞くことができなくなることでしょう
「主よ、あなたの道をお教えください
わたしはあなたのまことの中を歩みます
御名を畏れ敬うことができるように
一筋の心をわたしにお与えください」
(詩篇86篇11節)
神の言葉を聞くためには
わたしたちの心に「へりくだり」が必要です
自分がいったい何者であるかを知り
神に対する「一筋の心」=信仰を持って
その道に従っていくことができますように
<目次