今週のみことば


3月10日
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「そのとき、先見者ハナニがユダの王アサのもとに来て言った
『あなたはアラム王を頼みとし
あなたの神、主を頼みとしなかった
それゆえ、アラムの王の軍隊はあなたの支配を離れる
クシュ人とリビア人は非常に多くの戦車と騎兵を有する大きな軍隊であったが
あなたが主を頼みとしたので
主は彼らをあなたの手に渡されたではないか
主は世界中至るところを見渡され
御自分と心を一つにする者を力づけようとしておられる
この事について、あなたは愚かだった
今後、あなたには戦争が続く』」
(歴代誌下16章7-9節)

ユダの王アサは
その治世35年まで神に誠実に仕え
15章17節には
「アサの心はその生涯を通じて主と一つであった」
と記されていましたが
(その時点まではそうでしたが)
この16章でその信仰はガラッと変わってしまいます

アサの治世36年の時点で
イスラエル王国はバシャが王になっており
彼はユダに攻め上ってきて
エルサレム近くのラマに砦(とりで)を築いて
アサ王の動きを妨害しようとしました

困ったアサは
アラム(スリヤ)王に金銀を贈って助けを求めます
アラム王ベン・ハダドはその願い通りイスラエルを攻撃し
アサを助けました
しかし
神を頼りとせず、人を頼ったアサ王に対して
先見者ハナニは厳しい言葉を語るのでした

14章において
クシュ人が攻めてきた時には
アサの軍勢は58万に対して
クシュ人の軍勢は100万と300両の戦車でしたが
アサ王は神に頼ったので戦いに勝利しました
この経験がありながら
今度はイスラエル王が妨害をしてきただけなのに
神に頼らず、人に頼るアサ王
彼の心はもはや神と一つではありませんでした
さらに
この過ちのために先見者ハナニから
「今後、あなたには戦争が続く」と予言されると
アサ王は反省するどころか
怒ってハナニを投獄してしまいます

その後もアサの心は変わることはなく
治世39年には重い足の病にかかりましたが
その病の中にあっても
彼は神を求めず医者を頼り
このまま2年後に死んでいくのでした

アサ王が即位した当時
彼は偶像を積極的に取り除き
神の目に正しい政治をしたので
大いに祝されていました
それは
彼の心がいつも神と一つだったからです

「主は世界中至るところを見渡され
御自分と心を一つにする者を力づけようとしておられる」

この言葉通り
神のご計画は先の先まで見通されたものですが
人間は目先のことだけ考えるので
アサ王もつい目先の敵を追い払うことだけを考えたのでしょう
しかし
神と心を一つにする者は助けられますが
そうでない人には戦いの日々が待っており
その後アサには
病気という敵があらわれてしまうのです
そして
病気という敵に対しても
アサ王は医者(人間)に頼りました
結局
アサ王には神に助けられた過去の経験は生きておらず
悩みの中で彼はそのまま死を迎えるのです

聖書が教えているのは
ただ神を信じて神に頼って生きていくこと
でも
これは簡単なようで
信仰がなければできることではありません
35年間、神に従ってきたアサ王も
最後は人を頼りにしました

では
その心が神と一つであり続けるために
わたしたちはどうすればいいのでしょうか
それは
神への感謝を忘れない事です
日々助けられている恵みを忘れないで
それを感謝できる心を持つと
色々な問題が起きたとしても
それがすぐに信仰に結びつき
自ずと神を求めます
どんな時も助けて下さった神は
今また必ず助けて下さる
その希望がある限り
わたしたちの心はいつも神と一つです

アサ王の場合
病気になった時にはすでに神から心が離れていたので
医者が自分を癒してくれるものとして頼りにしたのでしょう
ただしこれは
信仰者が病院へ行くことを否定しているのではありません
人間はみな神の采配のうちに生かされているということを忘れ
神よりも医者の方が地位が上になり
神を求めるのをやめてしまうことが問題なのです

「主はこう言われる
呪われよ
人間に信頼し、肉なる者を頼みとし
その心が主を離れ去っている人は」
(エレミヤ記17章5節)

「人間が神を造れようか
そのようなものが神であろうか」
(エレミヤ記16章20節)


人間はどんな人もみな神によって造られ
神から生かされていますが
救いを求めてクリスチャンになった人でも
残念ながらその心が神から離れていく人もあります
また
何十年教会に通っていても
自分の人生を神にまかせることができない人もあるでしょう

神のご計画は実に大きく
今自分で選んだことが、その先の人生にどう影響するのか
そこまでわかる人はいません
だからこそ人は
自分の心にある考えや
有名な人の言葉を重視し
神の言葉を軽視しがちです

「ところで、あなたがたはかつて、神を知らずに
もともと神でない神々に奴隷として仕えていました
しかし、今は神を知っている
いや、むしろ神から知られているのに
なぜ、あの無力で頼りにならない支配する諸霊の下に逆戻りし
もう一度改めて奴隷として仕えようとしているのですか」
(ガラテヤ人への手紙4章8-9節)


神と心を一つにする者は
必ず助けられる
すでに助けられてきた日々を思い起こし
その経験が生かされるように
神と共にある人生を送っていきましょう



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