今週のみことば


6月16日
(スマートフォン用ページはこちら

「アハズは20歳で王となり
16年間エルサレムで王位にあった
彼は父祖ダビデと異なり
主の目にかなう正しいことを行わなかった
彼はイスラエルの王たちの道を歩み
その上バアルの神々のために像を鋳て造った
主がイスラエルの人々の前から追い払われた
諸国の民の忌むべき慣習にならって
ベン・ヒノムの谷で香をたき
自分の子らに火の中を通らせた
また聖なる高台、丘の上、すべての茂った木の上で
いけにえをささげ、香をたいた
それゆえ
その神、主はアハズをアラム王の子に渡された
アラム軍は彼を打ち
多くの者を捕虜にしてダマスコに連れ去った
アハズはイスラエルの王の手にも渡され
大きな損害をこうむった」
(歴代誌下28章1-5節)

アハズの父ヨタムは
神の前に生涯正しく歩んだ王でしたが
その子アハズは
即位した時から神に従わない悪王でした
彼は偶像を取り入れ
神に嫌われることをことごとく行ったので
神はアハズを敵の手に渡します

まずはアラム軍に攻められて
ユダは多くの民を捕虜として連れていかれ
その後は
敵対関係にあるイスラエルにも渡されて
20万人の捕虜と大量の戦利品を奪われました

しかし
預言者オデドが出てきて
イスラエルの軍隊に対し
ユダを服従させることは神に反することになると説得したので
結局イスラエルは
捕虜も戦利品も放棄することになります

こうして神によって助けられたアハズですが
彼の心はなお神に向かず
今度は敵国アッシリアに援助を求めます
そのころユダ国には
様々な敵が攻めてきて
住民は捕虜にされ
町は次々奪われていきました
しかし
アッシリアはユダを援助するどころか
反対に攻めてきてアハズを悩ませます
そこでアハズは
主の神殿や王宮など
多くの財産をアッシリア王に差し出すのですが
それは何の助けにもなりませんでした

「このアハズ王は
災難のさなかでも、なお主に背いた
彼は自分を打ったダマスコの神々にいけにえをささげ
『アラムの王の神々は、王を助けている
その神々に、わたしもいけにえをささげよう
そうすればわたしも助けてくれるだろう』と言った
しかし
その神々は
アハズにとっても、すべてのイスラエルにとっても
破滅をもたらすものでしかなかった」(22-23節)


結局アハズ王は
一度も悔い改めることなく
最後まで神の怒りを招くことを繰り返し
自ら破滅する道を歩みました

歴代のユダの王たちの中には
アハズの父ヨタムのように
生涯ずっと神の前に正しく歩んだ人もいましたが
これはとても珍しいケースで
これまで登場したほとんどの王は
最初は(困った時は)神に従っても
自分の力がついてくると傲慢になり
神から心が離れるケースが大半でした

それでも多くの王は
困った時には神を頼っています
しかしアハズは
どんなに困っても神に頼ろうとはしなかった
それどころか
どう考えても助けてくれそうにない敵に頼り
見事に当てが外れています

神の前に生涯正しく歩んだ父親を持ちながら
なぜアハズがこのようになったのかはわかりませんが
信仰は
ひとりひとりの心に任せられたものなので
その心が歩みに現れているのでしょう

神に祝される人と、そうでない人の違いは
いつもハッキリしています
それは
神を愛する人は祝され
神を愛さない人は自ら災いを招くということ

そのことが最後までわからなかったアハズは
その死後も
王の墓には葬られていません
そして
その子ヒゼキヤが次の王となるのですが
彼の心は神に向き
ユダ国の信仰は
彼によって立て直されていくのでした



<目次