今週のみことば


9月15日
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「ユダとベニヤミンの敵は、捕囚の子らがイスラエルの神
主のために聖所を建てていることを聞いて
ゼルバベルの家長たちのもとに来て言った
『建築を手伝わせてください
わたしたちも同じようにあなたがたの神をたずね求める者です
アッシリアの王エサル・ハドンによってここに連れてこられたときから
わたしたちはこの神にいけにえをささげています』
しかしゼルバベルとイエシュア、他のイスラエルの家長たちは言った
『わたしたちの神のために神殿を建てるのは
あなたたちではなく、わたしたちに託された仕事です
ペルシアの王キュロスがそう命じたのですから
わたしたちだけでイスラエルの神、主のために神殿を建てます』
そこで、その地の住民は
建築に取りかかろうとするユダの民の士気を鈍らせ脅かす一方
ペルシア王キュロスの存命中からダレイオスの治世まで
参議官を買収して建築計画を挫折させようとした」

(エズラ記4章1-5節)

ここで”ユダとベニヤミンの敵”と記されているのは
バビロン捕囚でユダの民が連れ去られた後
エルサレム周辺に住み着いたサマリヤ人の事です

このバビロン捕囚によって南のユダ王国は滅亡しましたが
その約140年前には
北のイスラエル王国がアッシリアによって滅ぼされています
そして
そこに残されたイスラエル人たちは
移住してきた他国の民と婚姻関係を結び
生まれた子孫はイスラエル王国の都の名を取り
「サマリヤ人」と呼ばれるようになりました

そういうわけで
サマリヤ人の元はイスラエル人なのですが
彼らは他民族と交わったため、他宗教の信仰が混じっており
そこにイスラエルの神への信仰も入っているため
今回の神殿建築の手伝いの申し出がなされた・・・
というのは表向きの理由で
実際には彼らは
神殿建築の邪魔をするために近づいてきたのです

しかし
この”ユダとベニヤミンの敵”の申し出に対して
神殿建築の責任者たちは
”わたしたちだけでイスラエルの神、主のために神殿を建てます”
と、はっきり断ります
すると敵は態度を変え
建築計画をつぶしにかかるのでした

キュロス王の命令で始まったエルサレムの神殿再建計画ですが
国の要職にある人々が買収され
ペルシア帝国にとって
エルサレム再建がいかに危険な事であるかを
昔の公文書を調べて悪く報告したので
結局ダレイオス王の治世2年までの18年間
神殿建築は中止させられてしまいます

こうして
「神のために」と始めた神殿の再建工事も
じゃまが入ってどうにも動けなくなりました
せっかく神に立って歩もうと決意しても
なかなか思うようにはいかないものです

それでも
エルサレム再建を目指す人々の信仰は堅く
”わたしたちだけでイスラエルの神、主のために神殿を建てます”
と、宣言したように
この大切な神殿のための工事を
決して人任せにはしない
そんな決意がそこにはあります

このように
わたしたち信仰者は
自分の信仰に関することを人任せにしてはいけません
自分のことは自分で祈る
人に「祈ってください」と頼んで
自分では祈らず
何も考えず、行動もしないままでは
自分の信仰はいつまでも成長しないのです

「知らないのですか
あなたがたの体は
神からいただいた聖霊が宿ってくださる神殿であり
あなたがたはもはや自分自身のものではないのです
あなたがたは、代価を払って買い取られたのです
だから、自分の体で神の栄光を現しなさい」
(コリント人への第一の手紙6章19-20節)


クリスチャンとしての信仰生活は
自分自身が「神の宮」として建築されていくということです
その建築の途中でじゃまが入っても
何が起ころうとも
全能の神が共にいてくださることで心を強くし
そのまま進むべき道に進んでいく
その心を神は見て、助けてくださるわけです

人生に問題は尽きませんが
そのたびに神の助けを求め
そして実際に助けを得て
一歩一歩、信仰の家を建築していきましょう



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