今週のみことば


11月6日

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「神の僕、イエス・キリストの使徒パウロから・・・
わたしが使徒とされたのは
神に選ばれた者たちの信仰を強め
また、信心にかなう真理の知識を
彼らに得させるためであり
偽りのない神が永遠の昔に約束された
永遠のいのちの望みに基づくのである」
(テトスへの手紙1章1-2節)


パウロの愛弟子であるテトスは
問題の多いクレテの信徒たちを指導するために
現地に残されていました
そこで彼は
使徒として選ばれたパウロが伝えてきた真理の教えを
クレテの人々に正しく伝えるべく
町々に「長老」を立てる任務を与えられます

6節以降には
教会の指導的立場である「長老」や「監督」が
神に仕える者として
どのような人物でなければならないかが
具体的に記されています

「監督たる者は、神に仕える者として
責められる点がなく
わがままでなく、軽々しく怒らず
酒を好まず、乱暴でなく、利をむさぼらず
かえって、旅人をもてなし
善を愛し、慎み深く、正しく、信仰深く
自制する者であり
教えにかなった信頼すべき言葉を
守る人でなければならない
それは、彼が健全な教えによって人をさとし
また、反対者の誤りを指摘することができるためである」
(7‐9節)


当時、クレテでは
「割礼のある者」つまり律法主義の人々によって
真理からそれた作り話が横行し
人々の心を惑わしていました
しかも彼らは
自分の利得のために間違ったことを教えて
クレテの人々の信仰を壊しているのです

そのためクレテの人々は
『クレテ人は、いつもうそつき
たちの悪いけもの
なまけ者の食いしんぼう』(12節)

と非難されるようになっていました
そこで
テトスはこれから
彼らの信仰を健全なものにする務めに
取り組むよう命じられたのでした

律法主義の人々は
相変わらず「汚れた食べ物」にうるさく
パウロの伝えてきた
「信心にかなう真理の知識」
知ろうとしません
彼らはその不信仰のために
知性も良心も汚れており
神を知っていると口で言うだけで
自らの悪い行いによって
実は神を知らないことを証明しているのです

「彼らは神を知っていると、口では言うが
行いではそれを否定している
彼らは忌まわしい者
また不従順な者であって
いっさいの良いわざに関しては
失格者である」(16節)


パウロが伝えるキリストの福音は
主イエスを信じる信仰により
その名による救いを受けて
キリストに習う愛を持つ人として
成長することを求めています

しかし
指導者が間違っていれば当然混乱が起こり
正しい福音は伝わっていきません
それは現代の教会でも同じことです
「長老」や「監督」に対する教えは
指導者のみならず
クリスチャン全体に対する教えであり
教会において一人一人がしっかりと信仰に根ざして
もし間違った教えを持ち込む人がいたとしても
惑わされないことが大切です

パウロは弟子たちの信仰が成長するよう
手紙を通して訓練しており
その書簡が
今はわたしたちの信仰が成長するための
大切な教えとなっています

時代の流れと共に
様々な異なる教えが横行するとしても
真理の教えは
いつまでも変わることはありません

どんな時代が来ても
正しい道を歩んでいくことができますように
揺らぐことのない健全な信仰を育てていきましょう


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