今週のみことば


5月8日

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「そこで、あなたがたに幾らかでも
キリストによる励まし、愛の慰め、”霊”による交わり
それに慈しみや憐れみの心があるなら
同じ思いとなり、同じ愛を抱き
心を合わせ、思いを一つにして
わたしの喜びを満たしてください
何事も利己心や虚栄心からするのではなく
へりくだって、互いに相手を
自分よりも優れた者と考え
めいめい自分のことだけでなく
他人のことにも注意を払いなさい
互いにこのことを心がけなさい
それはキリスト・イエスにもみられるものです」
(ピリピ人への手紙2章1-5節)


ここでパウロが求めている「同じ思い」とは
「キリストの心」を指しています
人はそれそれ違った思いや考えをもっていますが
クリスチャンになった人には
キリストの心に習う生き方をしてほしい
5節は文語訳では
「汝らキリスト・イエスの心を心とせよ」と訳されており
その具体的な事柄が
ここには記されているのです

「キリストは、神の身分でありながら
神と等しい者であることに固執しようとは思わず
かえって自分を無にして
しもべの身分になり
人間と同じ者になられました
人間の姿で現れ
へりくだって、死に至るまで
それも十字架の死に至るまで従順でした」(6‐8節)


イエス・キリストご自身は
神という身分でありながら
自らその地位を離れて
肉体を持つ人間となられました
それは神であるからこそできることですが
その人間としての潔い従順な生き様は
わたしたちの模範となるものでした

つまり
「自分を無にして」とは
「己を捨てる」ことであり
わたしたちが自分のプライドに固執しないで
利己心や虚栄心から離れ
キリストの心をもって
神の導きに従って生きることの模範を
神ご自身が示してくださったわけです

1章21節でパウロは
「わたしにとって、生きるとはキリストであり
死ぬことは利益なのです」
と記していますが
キリストに捕らわれることにより
それまで持っていた地位や名誉と共に
自分のプライドを捨てたパウロは
生きることも、死ぬことも
物事が上手くいく時も、いかない時も
すべてキリストを模範とし
キリストの心にそった思いをもって
最後まで使命を全うしていきました

彼は持っていたものを捨ててしまったので
世の中にあっては成功者ではなく
それどころか
不名誉この上ない道を歩まされています
しかし
キリストに習うことで彼の心は成長し
様々な戦いの中にあっても
常に希望をもって進んでいくことができました
これは信仰者として成功した人の姿です

「だから、わたしの愛する人たち
いつも従順であったように
わたしが共にいる時だけでなく
いない今はなおさら従順でいて
恐れおののきつつ
自分の救いを達成するように努めなさい
あなたがたの内に働いて
御心のままに望ませ
行わせておられるのは神であるからです」
(12‐13節)


神は御心を成就するために
わたしたちの内に志を与え
神の御業をなしてくださるので
わたしたちは各々
開かれた道に従って歩むことに努めます

その時には
自分の理想とは違う道に導かれたり
思うようにいかないことも多々あるかもしれませんが
不平を言わずに従っていける人は幸いです
というのも、人間は
自分の面子(プライド)にこだわる人ほど不平を言い
面子は信仰の邪魔になるからです
そして
プライドに固執するほど
正しい行いができず
自分が間違っていても
認めることもできません

信仰の世界は
自分の名誉や名声といった面子よりも
考え方がイエスに受け入れられるように心がける
すなわち、キリストの心を心とする
その思いが重要なのです

「何事も、不平や理屈を言わずに行いなさい
そうすれば、とがめられるところのない清い者となり
よこしまな曲がった時代の中で
非のうちどころのない神の子として
世にあって星のように輝き
命の言葉をしっかり保つでしょう
こうしてわたしは
自分が走ったことが無駄ではなく
労苦したことも無駄ではなかったと
キリストの日に誇ることができるでしょう」
(14‐16節)


教会の中で
信仰歴何十年と年数を誇る人や
重要な役割に用いられることを誇りとする人は
自分は特別な信仰者だと勘違いしており
そのため他の人を見下して
しばしばトラブルを招きます
こういう人は
キリストの心を模範とする
「命の言葉」の意味が分からないので
いつまでも自分を第一としていくことに固執するのです

神の地位に固執せず
人間として生活されたキリストの心に習い
それぞれが置かれたところで使命を全うしていく時
その人は神の証人として輝きを与えられ
どんな辛い時にも「命の言葉」を保ち
神にある希望をもって
歩んでいくことができるでしょう
それがクリスチャンとして
わたしたちが目標とする姿です

「わたしがあなたがたにしたとおりに
あなたがたもするようにと
模範を示したのである」
(ヨハネによる福音書13章15節)



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