今週のみことば


8月28日

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「わたしがマケドニアに向かって出発する際
頼んでおいたように
あなたはエペソにとどまっていて
ある人々に、違った教えを説くことをせず
作り話やはてしのない系図などに
気をとられることもないように命じなさい
そのようなことは
信仰による神の務めを果たすものではなく
むしろ議論を引き起こさせるだけのものである
わたしのこの命令は
清い心と正しい良心と
偽りのない信仰とから出てくる愛を目標としている」
(テモテへの第一の手紙1章3‐5節))


パウロは愛弟子であるテモテに向けて手紙を書き
その中で、まず
キリストの福音とは異なる教えを説いている人々に警告し
この福音の本来の目標が「愛」にあることを
正しく伝えてほしいと願っています

というのも
パウロは
「信仰による神の救いの計画」が実現することを
熱心に伝えてきたはずですが
ある人々は「作り話」や「系図」に気をとられ
本来の福音から外れて
無益な議論に走ってしまっていたからです
しかもそういう人々は
自分が何を言っているかもわからないまま
”律法の教師でありたいと思っている”
と記されているように
律法について熱心に議論していたようです

キリストの福音は
主イエスを信じる信仰による救いを説いていますが
律法主義から離れない人々は
なお律法による救いを説いて人々を惑わせるのです

ただし
律法そのものは正しく用いるなら良いものです(8節)
律法は正しくない者のために作られ
具体的には
不法な者、不信心な者、罪を犯す者
神を畏れぬ者、俗悪な者、人を殺す者など
健全な教えに反する者を戒めるためのもの
そして
これら人間の持つ罪から逃れるために
主イエスを信じ、その名による救いにあずかり
”清い心と正しい良心と
偽りのない信仰とから出てくる愛を目標として”

キリストと共に生きていくことを
パウロは人々に勧めてきたのです

「これは、祝福に満ちた神の栄光の福音が示すところであって
わたしはこの福音をゆだねられているのである」(11節)


かくいうパウロも、かつては
神を冒とくする者、迫害する者、暴力をふるう者でした
しかし、それはまだ信仰もなく無知なためにしたことなので
彼はあわれみを受け、救われて
キリストの福音を伝える使徒に任ぜられました
ですから彼は
『キリスト・イエスは罪人を救うためにこの世にきて下さった』
という言葉は確実だと語り
自分はその罪人の中で最たる者だと述べています
そんなパウロにあわれみが与えられたのは
これから救いにあずかろうとしている人々にとって
彼が手本になるためでした

「わたしの子、テモテよ
以前あなたに対してなされた
数々の預言の言葉に従って
この命令を与える
あなたは、これらの言葉に励まされて
信仰と正しい良心とを保ちながら
立派に戦い抜きなさい
ある人々は正しい良心を捨てたため
信仰の破船に会った」(18‐19節)


パウロから福音宣教の役目を引き継いだテモテにとって
この役目は荷が重くても
信仰をもって踏み出さなくてはなりません
そして
そこにどんな戦いがあっても
信仰と正しい良心を保ちながら
最後まで戦い抜かなければならないのです

しかし
中には正しい良心を捨てて
信仰の破船をする人も出てきます
実際にパウロは二人の名前を挙げていますが
神のあわれみによって救われた者が
神に対する愛を失い
信仰から外れて行ってしまうのは残念なことです

わたしたちも
自分の思い通りに行かない人生にいら立ち
『神さまなんかいない』
という人の言葉に
心を動かされる事があるかもしれませんが
どんな時も
まず聖書のみことばを思い出し
信仰と正しい良心を保ちながら
最後まで戦い抜く・・・
その思いをもって歩んでいくことができますように


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