今週のみことば


9月25日

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「あなたは、これらのことを教えかつ勧めなさい
もし違ったことを教えて
わたしたちの主イエス・キリストの健全な言葉
ならびに信心にかなう教えに同意しないような者があれば
彼は高慢であって、何も知らず
ただ論議と言葉の争いとに病みついている者である
そこから、ねたみ、争い、そしり、さいぎの心が生じ
また知性が腐って、真理に背き
信心を利得と心得る者どもの間に
果てしのないいがみ合いが起こるのである」
(テモテへの第一の手紙6章3‐5節)


この『テモテへの手紙』は
教会において指導者としての立場にあるテモテに送った書簡なので
牧師の心得として重要な教えの書となっています

まず5章では
指導者は教会の人々に対してどのようにふるまうべきか
様々な立場の人に対する具体的な対処が記されており
すべてのこと神に喜ばれるように
信仰者としての生き方を
神の愛をもって正しく指導していくために
指導者は常に潔白でいることが求められています

そして6章においては
特にお金に対して潔癖でいるよう求めており
指導者の中に”信心を利得の道”と考える
つまり信仰でお金もうけをしようとする人がいるために
そういう人たちが真理から外れて
議論や口論に病みつきになっているのだと
お金に心が奪われている人への警告が
この後も続きます

「富むことを願い求める者は
誘惑と、わなとに陥り
また、人を滅びと破壊とに沈ませる
無分別な恐ろしいさまざまの情欲に陥るのである
金銭を愛することは
すべての悪の根である

ある人々は欲ばって金銭を求めたため
信仰から迷い出て
多くの苦痛をもって自分自身を刺し通した」
(9‐10節)


お金さえあれば
すべての事が上手くいく・・・と
お金がすべてだと思っている人は
その心に信仰が育たず
自分の心の中でいつも
不信仰の元となる”異なる教え”の議論が生じています
その結果として
自分自身が痛い目に合うことになり
指導者がこういう考えを持っていると
教会は健全な状態になりません

このように
信心を利得の道と考えることは
間違った信仰に結びつくわけですが
本当の信仰は
”満ち足りることを知る”事に結びつくので
それ自体は利益だと言えるでしょう

「しかし、信心があって足ることを知るのは
大きな利得である
わたしたちは、何ひとつ持たないでこの世に来た
また、何ひとつ持たないでこの世を去っていく
ただ衣食があれば
それで足れりとすべきである」
(6‐8節)


教会の指導者は
金銭欲の迷いから遠ざかり
正義、信心、信仰、愛、忍耐、柔和を
追い求めて行かなくてはならない
この信仰の戦いを戦い抜いて
永遠の命を得るために
神から召されたのですから
その考え方や行いが悪いために
人から非難されて
神の御名や福音が
冒とくされるようなことがありませんように
心に留めておかなくてはならないのです

また
この世で富んでいる人々に対しては
高慢にならず
”不確かな富”に望みを置かず
すべてのものを豊かに与えてくださる神に
望みを置くように指導します

「また、良い行いをし
良い業に富み
惜しみなく施し
人に分け与えることを喜び
こうして、真のいのちを得るために
未来に備えて
よい土台を自分のために築き上げるように
命じなさい」(18‐19節)


最初に述べたように
これらの言葉は
テモテに向けて書かれたものではありますが
教会の指導者のみならず
教会を構成する一人一人に対しても
重要な教えとなっています

わたしたちは救いにあずかっていても
その心が完全に清いわけではありません
そのため
自分の思いや欲と、神の思いとが
いつも心の中で戦っており
生きている限りその戦いは
ご再臨の時まで続きます

この心の戦い(葛藤)を続けながら
それでも神の心をつかんで生きていくようにと
信仰の戦いを戦い抜き
真の神の教会を建築していくためには
指導者がしっかりすることはもちろん
教会の一人一人も信仰にかたく立つ必要があります

もし人生の土台がお金だと思うなら
それは”不確かなもの”であることを早く知るべきです
人生は上を見ればきりがなく
反対に人を見下すこともきりがない
そのような無益な争いに巻き込まれないように
心に平和を保って
穏やかな日々を送っていくことこそ
”真のいのちを得る”ことにつながるのです

「キリストの平和が
あなたがたの心を支配するようにしなさい
あなたがたが召されて一体となったのは
このためでもある
いつも感謝していなさい」
(コロサイ人への手紙3章15節)



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