今週のみことば


5月28日

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「しかし、民の間に
にせ預言者が起こったことがあるが
それと同じく
あなたがたの間にも
にせ教師が現れるであろう
彼らは滅びに至らせる異端をひそかに持ち込み
自分たちをあがなって下さった主を否定して
すみやかな滅亡を自分の身に招いている
また、大ぜいの人が彼らの放蕩を見習い
そのために、真理の道が
そしりを受けるに至るのである」
(ペテロの第二の手紙2章1-2節)

この章では
救いを受けてキリスト者となった後
その心に戦いをもたらす「偽預言者」や「偽教師」が
起こってくることを警告しています

彼らは「異端」を持ち込むとありますが
「異端」とは
キリストの福音から離れた考え方であり
キリストの愛の対極にある「肉の思い」です

これについては
ガラテヤ人への手紙5章20節に
具体的に記されています
「肉の働きは明白である
すなわち、不品行、汚れ、好色、偶像礼拝、まじない
敵意、争い、そねみ、怒り、党派心、分裂
ねたみ、泥酔、宴楽、および、そのたぐいである」


せっかくキリストに救われても
その愛に習う真理の道から離れ
これらの「肉の業」を求めていくなら
その人の歩みは正しい道からそれて悪くなり
やがて
”真理の道がそしりを受けるに至る”
つまり、このキリストの福音が
悪口を言われるようになってしまうのです

人々をそのような誤った道へと誘う
「偽教師」に対する裁きは
昔からなされているように
その滅びは滞ることはありません(3節)

神は罪を犯した天使たちをゆるさず
裁きのために閉じ込め
また、昔の人々を容赦しないで
不信心な者たちの世界に洪水を起こし
不道徳なソドム・ゴモラの町を灰にして滅ぼし
後の不信心な者たちへの見せしめとされました
しかし、その中でも
正しい人であったノアやロトは助け出された
「こういうわけで、主は
信心深い者を試練の中から救い出し
また、不義な者ども
特に、汚れた情欲におぼれ
肉に従って歩み
また、権威ある者を軽んじる人々を罰して
さばきの日まで閉じ込めておくべきことを
よくご存じなのである」(9‐10節)


この後も
「不義な者ども」についての
具体的な記述が続き
そのような人の終わりについて
以下のように記されています

「彼らが、主また救い主なる
イエス・キリストを知ることにより
この世の汚れから逃れた後
またそれに巻き込まれて征服されるならば
彼らの後の状態は
初めよりももっと悪くなる」(20節)


その状態はちょうど
”豚は洗われてもまた泥の中にころがっていく”
ということわざと同じです

今回の「偽教師の登場」のように
聖書には他にも
「曲がったことを言う人」に注意するよう
記されたところがあります

同じ信仰者であるはずが
人は心に弱さを持っているため
自分に都合のいい曲がった信仰へと
自らだけでなく
人も巻き込んでいく人が現れるからです

そして
それは他者から持ち込まれるだけではなく
自分の内側からも起こってくることに
注意しなくてはなりません
自分は分かっているから大丈夫だと思っていても
人は自分の弱さを突かれると
そこから惑わしに陥っていくからです

自分の心の内の戦いは
悪の霊との戦いで
これが人生において一番大きな戦いとなります
その時、わたしたちは神の側に立ち
冷静になって
惑わしに打ち勝たなければなりません

もし、欲に負け、情に負けていくなら
せっかくわたしたちを救ってくださった神が
世の中から悪口を言われることになり
わたしたち自身の状態も
救われる前の時代の迷いの中に戻っていき
いつの間にか悪くなっていくばかり・・・と
そんな空しいことになりませんように
正しい目をもって
進むことを心がけていきましょう

「魂の救い」を受けている者は
神の心から離れなければ
迷いながらも軌道修正することができる
これが信仰者の歩みです


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