今週のみことば
11月18日
「真夜中ごろ、パウロとシラスとは神に祈り
さんびを歌いつづけたが
囚人たちは耳をすまして聞きいっていた
ところが突然、大地震が起って、獄の土台が揺れ動き
戸は全部たちまち開いて
みんなの者の鎖が解けてしまった」
(使徒行伝16章25-26節)
ある時
占いの霊にとりつかれた女奴隷から
その霊を追い出したパウロとシラスは
彼女の主人たちから訴えられ
捕らえられて監獄に入れられてしまいました
主人たちはその霊による占いで利益を得ていたのですが
女から霊が追い出されたことで
利益を得ることができなくなったからです
監獄の中で神に祈り讃美を歌うパウロたちの声に
囚人たちも聞き入っていましたが
突然大地震が起こり
囚人たちのつながれている鎖が解け
すべての戸が開きました
これを見て驚いた監守は
囚人がみんな逃げてしまったと思い自殺しようとします
しかし、それはパウロに止められたので
自分たちが救われるためにはどうすればいいのかと
パウロたちの前にひれ伏しました
そこでパウロは言いました
「主イエスを信じなさい
そうしたら、あなたもあなたの家族も救われます」
監守はその言葉を信じ
パウロたちを自分の家に招き
自分と自分の家族共々バプテスマを受けて
神を信じる者となったのでした
さまざまな迫害にあい
むち打たれ
監獄に入れられるまでになりながらも
パウロたちは監獄の中でなおも神に祈り
讃美を歌っていました
どんな境遇に置かれても
けっして希望を失わず
ただ神を見上げて祈る彼らに
やがて奇跡は起りました
大地震は監獄の土台を揺さぶり
それによって
囚われていた人々は自由になったのです
このことをわたしたちの信仰生活に置きかえてみると
”人が囚われている土台”
つまり
ああでなくては、こうでなくてはという自分の思いが
神によって根本から揺り動かされ
人の無意味な価値観から開放されて
その心が自由になることを教えられます
洗礼と聖霊のバプテスマを受けて救われても
なお以前から持っている心の中の思いは残り
その価値観が自分の道を狭く暗くすることもあるでしょう
そういう心の葛藤から解き放たれ
聖書に記された価値観に生きることで
人は本当の自由を得ることができるわけです
「キリストの言葉を
あなたがたのうちに豊かに宿らせなさい
そして
知恵をつくして互いに教えまた訓戒し
詩とさんびと霊の歌とによって
感謝して心から神をほめたたえなさい」
(コロサイ人への手紙3章16節)
聖書のみことばは
単なる奇跡の物語ではありません
そこでは奇跡を語ることが目的なのではなく
そのみことばが人の心のうちに宿り
それによって教えられ
喜び感謝して
心から神をあがめることができる者となる
これが重要なのです
もし聖書を単なる奇跡の物語として読むなら
そこには「ばかばかしい」と思う人もたくさんあるでしょう
奇跡だけを見るときには
それは人間的に考えるところの何の証拠もないのですから
奇跡が本当かウソかの論争ほど
無意味なものはありません
だから
わたしたちはこういった無意味な論争に心を奪われるのではなく
たとえ聖書に記されたことがすべて理解できるものでなくても
(理解できないところがあると聖書にも記されています)
そのまま受け入れ
心のうちにとめておいて
自分がいざ試練の道を歩む時には
心の中のみことばが生き働いて
希望と力と知恵を与えてくださることを
自ら体験することが重要なわけです
聖書に記された奇跡に理屈はありません
信じて従うところに神の証がともなう
ただそれだけです
人がその知恵をしぼって神の領域に踏み込もうとしても
人の論証はあくまでも人の知恵に過ぎず
そこから生まれてくるものは争いばかりで
なにも良いものは出てきません
パウロたちが捕らえられ
やがて開放されるまでのいきさつは
人の想像を越えた”ありえない展開”です
人は自分で”ありえない”と決め付け
自ら絶望してしまうのですが
神の領域ではこのありえないことが起るということ
それは
信じる者の上に起るのだということを
聖書は繰り返し教えているのです
聖書というものは
読み方によって教えられることも違います
創世記の記述は信じられない
奇跡の話は信じられない・・などと
拒否反応を示す人もあるでしょう
しかし
信じられないことも受け入れがたいことも
すべては神におゆだねです
そして
すべては神によって証されます
だから人はいつまでも迷いにとどまっているのではなく
いつかそのみことばが心のうちで生きてくるように
ただ素直に受け入れて進んでいく事が重要なのです
いくら聖書を研究しても
そこに記された言葉が生きてこなければ
他の書物となんらかわりがなくなってしまいます
「キリストの言葉を
あなたがたのうちに豊かに宿らせなさい」
このみことばに従って
聖書と日々の生活が一致するように心がけ
祈って進んでいきましょう
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